映画版初出演はあのキャラクター

コナンとライバル関係にある怪盗キッド。今作では共闘する展開も…。

現在、シリーズ23弾『名探偵コナン 紺青の拳(フィスト)』が公開中。公開初日に興行収入が約4億円越えを記録して『ゼロの執行人』を上回る好スタートとなり、その後も数字を伸ばしています。舞台となっているのはシンガポール。伝説のブルーサファイア“紺青の拳”をめぐる殺人事件が発生、コナンくんがスーツケースに入れられて渡航するという荒業で物語がはじまります。今回のメインキャラクターの一人は、白いシルクハットにマントという見目麗しい出で立ちでキザな言動が似合いまくる怪盗キッド。コナンとライバル関係にありながら、今回は共闘して事件に向き合う展開も!

 

そして本作には、映画版に初出演となる京極真が参戦していることも大きな話題になっています。京極は400戦無敗を誇る最強の空手家で、新一の恋人である蘭の親友、園子の恋人。これまでも至近距離から放たれたBB弾をすべてつかむ、武装した50人以上のヤクザを素手で倒すなど、強すぎてちょっとよくわからないレベルの伝説を残してきました。しかし恋愛には非常に純粋で、時代も令和に変わろうかという今、「不器用ですから…」的に昭和の風を吹かせている京極さん。園子が怪盗キッドのファンであることから、彼に対してひとり嫉妬の炎を燃やしている様子もかわいいが過ぎます。ちなみにいつも京極さんがおでこに貼っている絆創膏の謎が今回の劇場版でついに解き明かされるのですが、我々を本気で萌え殺しにかかってきている…! という愛らしい理由が描かれていますので、気をつけてください。

映画版初出演の京極真。おでこに貼られた絆創膏の秘密も明らかに!


劇場版で舞台が海外となるのも初のこと。マーライオンは口からドドドドーッと赤い水を吹き出し、マリーナベイ・サンズがあんなことやこんなことに、という大胆な描写が興奮を呼び覚ますシーンが次々と登場。シリーズを通して大きな魅力となっている先読みできない複雑なミステリーやラブコメとしての面白さももちろん保証ずみですから、コナン初心者の方もスクリーンでチェックしてみてください。

<作品紹介>
劇場版『名探偵コナン 紺青の拳』

全国東宝系にて公開中。
原作:青山剛昌 「名探偵コナン」(小学館「週刊少年サンデー」連載中)
監督:永岡智佳 脚本:大倉崇裕 音楽:大野克夫
<声の出演>
高山みなみ(江戸川コナン) 山崎和佳奈(毛利蘭) 小山力也(毛利小五郎) 山口勝平(怪盗キッド)

 

映画ライター 細谷 美香
1972年生まれ。情報誌の編集者を経て、フリーライターに。『Marisol』(集英社)『大人のおしゃれ手帖』(宝島社)をはじめとする女性誌や毎日新聞などを中心に、映画紹介やインタビューを担当しています。

構成/榎本明日香、片岡千晶(編集部)

 

著者一覧
 

映画ライター 細谷 美香
1972年生まれ。情報誌の編集者を経て、フリーライターに。『Marisol』(集英社)『大人のおしゃれ手帖』(宝島社)をはじめとする女性誌や毎日新聞などを中心に、映画紹介やインタビューを担当しています。

文筆家 長谷川 町蔵
1968年生まれ。東京都町田市出身。アメリカの映画や音楽の紹介、小説執筆まで色々やっているライター。著書に『サ・ン・ト・ランド サウンドトラックで観る映画』(洋泉社)、『聴くシネマ×観るロック』(シンコーミュージック・エンタテイメント)、共著に『ヤング・アダルトU.S.A.』(DU BOOKS)、『文化系のためのヒップホップ入門12』(アルテスパブリッシング)など。

ライター 横川 良明
1983年生まれ。大阪府出身。テレビドラマから映画、演劇までエンタメに関するインタビュー、コラムを幅広く手がける。人生で最も強く影響を受けた作品は、テレビドラマ『未成年』。

メディアジャーナリスト 長谷川 朋子
1975年生まれ。国内外のドラマ、バラエティー、ドキュメンタリー番組制作事情を解説する記事多数執筆。カンヌのテレビ見本市に年2回10年ほど足しげく通いつつ、ふだんは猫と娘とひっそり暮らしてます。

ライター 須永 貴子
2019年の年女。群馬で生まれ育ち、大学進学を機に上京。いくつかの職を転々とした後にライターとなり、俳優、アイドル、芸人、スタッフなどへのインタビューや作品レビューなどを執筆して早20年。近年はホラーやミステリー、サスペンスを偏愛する傾向にあり。

ライター 西澤 千央
1976年生まれ。文春オンライン、Quick Japan、日刊サイゾーなどで執筆。ベイスターズとビールとねこがすき。

ライター・編集者 小泉なつみ
1983年生まれ、東京都出身。TV番組制作会社、映画系出版社を経てフリーランス。好きな言葉は「タイムセール」「生(ビール)」。

ライター 木俣 冬
テレビドラマ、映画、演劇などエンタメを中心に取材、執筆。著書に、講談社現代新書『みんなの朝ドラ』をはじめ、『挑戦者たち トップアクターズ・ルポルタージュ』ほか。企画、構成した本に、蜷川幸雄『身体的物語論』など。『隣の家族は青く見える』『コンフィデンスマンJP』『僕らは奇跡でできている』などドラマや映画のノベライズも多数手がける。エキレビ!で毎日朝ドラレビューを休まず連載中。

 
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