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SNSで話題! 学校の保健の先生が「コンドームソムリエ」になったワケ

最近、SNS上でにわかに注目を集めているひとりの女性がいます。その名は、コンドームソムリエAi(アイ)さん。「コンドーム選びを前戯に。」というキャッチーなフレーズを合言葉に、「コンドーム試触会」なるイベントを開催したり、熱量の高いコンドーム情報を発信したり。しかもその本業は、学校の保健室の先生というのですから、ますます興味を惹かれませんか?

今回は、そんなアイさんにインタビュー。何かと批判されがちな学校の性教育について、教員の立場から見た現状を伺いながら、40〜50代におすすめのコンドームもご紹介頂きました。

コンドームソムリエAi 昨年11月に開設したTwitterアカウント:@Ai_con_jでは、「コンドーム選びを前戯に。」をモットーに性感染症予防と性生活力向上を目指し、明るく健康的で上品な性の情報を発信中。実際のコンドームを触って、嗅いで、引っ張れる「コンドーム試触会」プロデューサーとして、イベントも主催。直近では【7月14日(日)@大阪・信長書店】にて初の関西進出が決定。

 

“着けない派”の彼との出会いが
コンドームソムリエを生んだ


−−− 早速ですが、まず「コンドームソムリエ」という斬新な肩書きが気になります。この活動を始められたきっかけは何だったのですか?

アイ:ひとつは、ここ数年の世の中における“性教育熱”の高まりですね。同時に学校の性教育の不充分さを指摘されることも多くなりましたが、私自身、現場で養護教諭をしながら「教員は学習指導要領に準じた授業をしなくてはならない」というジレンマは常に感じていました。
ただ最近は、産婦人科の先生など専門家に性教育の講演をお願いする学校も出始め、学習指導要領に縛られることなく正しい知識を教えられる機会は増えてきたように思います。
そういう意味では、学校の性教育は、以前に比べて、少しずつですがやりやすくなってきているのかもしれません。

でも一方で、学び損ねて社会に出てしまった大人たちはどうしたらいいのでしょう。
私は仕事柄、よく性の相談を受けるのですが、高校生から大人まで共通して多いのは「彼がコンドームを着けてくれない」という悩みなんです。女性は20年経っても同じことに悩み続けているんですよね。
そしてそんななか、今度は私自身が、おつき合いした人がふたり続けて“着けない派”だったという事態に遭遇。ひとり目の人とは別れてしまいましたが、次の人もそうだったので「なぜ着けないんだろう? もしや自分に合うものが見つかっていないのかな?」と考え始めたところから、コンドーム探しの旅が始まりました。
10種類ほどまとめ買いして、その都度、彼にひとつずつ違う種類を提案。するとそのうち気に入ったものに出合えたらしく「コンドーム、いいかも!」と言うようになったんですよ。そんな成功体験があり、同じように困っている人にシェアしたいと思ったのが、ソムリエ活動を始めたきっかけでした。

これまでコンドームを本気で選んだことなんてあったでしょうか? この日は5種類のコンドームをプレゼンして頂きましたが、思わずその奥深さに引き込まれました。

 

潤い不足、マンネリ打破…
セックスの悩みをコンドームで改善


−−− 一般的に、コンドームはパートナー任せという人も多そうですが、今日は40〜50代におすすめのコンドームを持ってきて頂きました。

アイ:はい、商品のご紹介と併せてコンドームの種類についてもご説明しますね。まずコンドームには、3種類の素材があるんです。

代表的なのはラテックス(ゴム)で、いちばん歴史が古くスタンダード。厚さは商品により0.03~0.12mm と幅広く、加工しやすいため、形・色・香り付きなどバリエーションも豊富です。ただ、ラテックスは摩擦係数が高いのでゴムずれによる性交痛のある女性には不向きかもしれません。ゴム臭が苦手な方やラテックスアレルギーがある方もダメですね。

−−− コンドームの素材に種類があるなんて、まったく知りませんでした。

アイ:ラテックス素材は、ジェクスさんというメーカーの商品を2種類持ってきました。まず1点目は「ZONE(ゾーン)」。“ラテックスは性交痛のある方には不向き”とお伝えしたばかりですが、これは潤い不足の女性にこそおすすめしたい新商品。女性側にステルスゼリーという特殊なゼリーがたっぷり塗布されているため、潤滑ゼリーを使ったかのように挿入がスムーズになります。潤滑ゼリーを使いたいと言いにくい場合は、こちらを試してみてはいかがでしょうか? ちなみにこのステルスゼリーは、なぜか塗布されていない男性側も着けていないような気持ちよさを味わえるそうなので、一石二鳥ですよ。

2点目は、マンネリ予防に挑戦してみて欲しい「激ドット」。女性側にツブツブがあしらわれた商品のなかでは最も粒高感があり、いつもと同じ相手でも違う感触を楽しめます。私はこういったコンドームを“エフェクター系”と呼んでいますが、着けることでセックスの楽しさが増すタイプですね。

−−− ネガティブなコンドームの印象が変わりますね。

アイ:まだありますよ。次に、ふたつ目の素材はポリウレタンです。これはとにかく薄く加工できるのが優秀で、0.01と0.02mmがあるのはポリウレタンだけ。熱伝導率が高く相手の体温も伝わってくるので、こちらも着けていない感覚が味わえます。ラテックスに比べ摩擦は少なめ。素材感が固めで伸縮性は低いですが、そのぶん商品によってサイズ展開があります。

こちらも2種類ご紹介しますが、まずは相模ゴム工業さんの「サガミオリジナル0.02」。同シリーズで0.01mmのタイプもあります。パッケージがおしゃれで家に置いておきやすい上、個包装のハードケースは携帯に便利。さらに蓋を開けたらそのまま摘んで男性器に被せられるので裏表を間違える心配もありません。もうひとつは、オカモトさんの「オカモトゼロワン」で薄さ0.01mm。1個300円の最高級コンドーム! どこを測っても0.01mmという均一さは技術力の賜物ですが、大人のカップルなら、こんな高級感を味わうのもいいのではないでしょうか。

−−− コンドームにもサイズがあるんですね? 

アイ:はい、ただコンドームのサイズは標準規格がないので、結局は試してみないとわからないんです。ちなみにサイズは太さ(直径)で測ります。スタンダードは大抵32〜35mmとなっています。

そして最後にご紹介する素材は、コンドーム界のサードウェーブとの呼び声も高いイソプレンラバー。医療用手袋などに使われる比較的新しい素材で、優れた伸縮性ともっちりとした柔らかさ、しなやかなフィット感が人気です。摩擦係数は低めなので、女性も比較的違和感が少ないはず。不二ラテックスさんが出している「SKYN(スキン)」という商品がこれに当たりますが、コンドーム試触会でも毎回高評価ですね。

−−− 様々なタイプがあるんですね。確かに自分でも選んでみたくなります。

アイ:なかには“ヒアルロン酸付き”なんていうユニークなものもあったりして、知れば知るほど面白いですよ。日本には約100種類のコンドームがあると言われていますが、新商品にはメーカーの最新技術が詰まっていたり、新提案があったり…。

−−− まるでコスメですね!

アイ:まさにそうですね! どれを選ぶかは、カップルごとに双方にとってのフィット感があるはずなので、ふたりで一緒に選べたらベスト。30代後半〜40代って、まだ完全にセックスレスになる一歩手前。この時期にどうスキンシップを続けていけるかが分かれ目で、潤い不足やマンネリ化はコンドームや他のエフェクターでカバーすることが重要なのかなと思います。

「袋を開ける時は、切った端を完全に切り落としてください」とアイさん。中途半端に残っていると、その角でコンドームをキズつけることがあるので注意。
ピンク色のコンドームは、女性に触れる側にゼリーが分厚く塗布されたジェクスの新商品「ZONE(ゾーン)」。性交痛が気になり始める世代こそ試してみたい。
5種類すべてを並べてみましたが、形も薄さもこんなに違う! 右から2番目「オカモトゼロワン」(0.01mm)は、高い透明度に薄さがよくわかります。
医療用手袋などに使われるイソプレンラバー製の「SKYN(スキン)」は、ソフトで伸縮性が高いのが特長。シックなパッケージで女性も手に取りやすそう。
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