山ちゃん×蒼井優「本当はテラハ婚!?」と言われる理由_img0
テラハでは「非モテ側の人間」を貫いてきただけに、今後のトークの内容も気になるところ!? 写真:アフロ


公式ツイートが「山ちゃん、おめでとう!」


「山ちゃん、おめでとう!」と、コメントがあるのは現在Netflixで配信中の「テラスハウス」(以下、テラハ)の新シーズン「TERRACE HOUSE TOKYO 2019-2020」の公式ツイッターです。番組のスタジオトーク部分にレギュラー出演する山里亮太さんのこのたびの結婚報告を祝ったものでした。そんな局面を迎えて、見どころがますます増えていきそうなテラハについてご紹介します。

 

テラハはシェアハウスに同居する男女6人の青春模様を記録した台本のないリアリティーショーです。2012年からフジテレビ系列で放送が始まり、これまで劇場版も作られました。2016年からはNetflixを通じて全世界配信もされています。2019年5月14日からは東京を舞台にした新たなシリーズ「TERRACE HOUSE TOKYO 2019-2020」がNetflixで先行配信されています。そして、その新シーズンの第4話が配信された6月3日の翌日に奇しくもテラハに出演する山里さんが女優・蒼井優さんとの結婚を報告したところ。山里さんのテハラでの役割はスタジオトークや副音声で、これまで“非モテ”キャラクターを死守。登場するモテ男に対して「死ぬほどの欠点があるはず」などと、気持ちがいい程に悪態をつくのが十八番であるがゆえ、テラハファンからは祝う言葉と共に、山ちゃん流の毒の吐き方で「けっ」とも返されています。これはテラハならではの盛り上がり方でしょう。

「TERRACE HOUSE TOKYO 2019-2020」の公式ツイッターより。

それもそのはず、テラハの楽しみ方はキラキラした男女6人の恋愛模様をのぞき見できることに終わらず、それを振り返るスタジオパートも売りだからです。スタジオメンバーはYOU、トリンドル玲奈、徳井義実、馬場園梓、山里亮太、葉山奨之(TERRACE HOUSE TOKYO 2019-2020)の6人。流れを説明する解説と共に、テラハファンの心の声を代弁したかのようなトークが繰り広げられます。さらに「副音声」を選択すると、視聴者と同じ目線で本編のシェアハウスパートを視聴し、感想を言い合うスタジオメンバーの声が加わります。一般的に本編が「オモテ」ならば、副音声は「ウラ」。言わば、ウラトークならではの破壊的なトークを楽しむことができます。なかでも、山里さんの恋愛自虐はこの副音声でさらに加速します。こうした背景もあり、テラハ流儀に則るかのように、テラハファンが今ここぞとばかりにツッコミを入れているわけです。

Netflixで全世界配信されているテラハは、海外からもテラハファンを獲得しています。以前、テラハを記事にする米在住のジャーナリストから「日本人はなぜ、キスに至るまでそんなに長く時間がかかるのか」と質問を受けたことがあります。そんな奥手の恋愛リアリティショーが海外ではかえって新鮮に映り、人気だそうです。今回の山里さんの結婚についても海外のテラハファンを「Omg!(オーマイガー!)」と驚かせている様子です。ツイッターの「ワールドワイド・トレンド」で「#山ちゃん」が結婚発表後、数時間にわたりトップを占領したほど。なかには和訳すると「山ちゃんの結婚にテラハも貢献したのではないか」といった推測コメントが海外ファンから見られます。実はこれ、あながち間違ってはいないのかも。「激ヤバなテラハ情報、入手しました」と、山里さんがテラハファンでもある蒼井さんにデートを誘う際のお決まりワードだったことを本人が明かしているからです。他人の恋愛劇を前のめりでのぞき見しているうちに、恋愛のノウハウが自然と叩き込まれていくかどうかは人それぞれですが、今回の結婚のニュースに励まされた人が世界レベルでいる状態。テラハらしい新しい伝説が作られたと言っても過言ではないでしょう。

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2019年5月14日からは東京を舞台とした『TERRACE HOUSE TOKYO 2019-2020』がNETFLIXにて配信中。

新シーズン「TERRACE HOUSE TOKYO 2019-2020」は「ナチュラルボーンモテ」と紹介されるほどのモテぶりを早くも発揮する西野入流佳(にしのいり・るか/アルバイト/20歳)をはじめ、吉原健司(よしはら・けんじ/ミュージシャン/32歳)、松嵜翔平(まつざき・しょうへい/俳優/25歳)、田辺莉咲子(たなべ・りさこ/フィットネストレーナー/21歳)、渡邉香織(わたなべ・かおり/イラストレーター/28歳)、奥山春花(おくやま・はるか/女優)と、キラキラした美男美女が揃っています。デートに運ぶ進みも早い。その分、リアリティに欠けた恋愛劇になりがちです。そこにはやはり、山里さんの出番があります。ビジネス非モテとして、恋愛に奥手なテラハファンから、恋愛至上主義のテラハファンまで幅広く取り込み、テラハの楽しみ方を伝授する役割を担って欲しいと思います。

メディアジャーナリスト 長谷川 朋子
1975年生まれ。国内外のドラマ、バラエティー、ドキュメンタリー番組制作事情を解説する記事多数執筆。カンヌのテレビ見本市に年2回10年ほど足しげく通いつつ、ふだんは猫と娘とひっそり暮らしてます。

構成/榎本明日香、片岡千晶(編集部)

 

著者一覧
 
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映画ライター 細谷 美香
1972年生まれ。情報誌の編集者を経て、フリーライターに。『Marisol』(集英社)『大人のおしゃれ手帖』(宝島社)をはじめとする女性誌や毎日新聞などを中心に、映画紹介やインタビューを担当しています。

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文筆家 長谷川 町蔵
1968年生まれ。東京都町田市出身。アメリカの映画や音楽の紹介、小説執筆まで色々やっているライター。著書に『サ・ン・ト・ランド サウンドトラックで観る映画』(洋泉社)、『聴くシネマ×観るロック』(シンコーミュージック・エンタテイメント)、共著に『ヤング・アダルトU.S.A.』(DU BOOKS)、『文化系のためのヒップホップ入門12』(アルテスパブリッシング)など。

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ライター 横川 良明
1983年生まれ。大阪府出身。テレビドラマから映画、演劇までエンタメに関するインタビュー、コラムを幅広く手がける。人生で最も強く影響を受けた作品は、テレビドラマ『未成年』。

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メディアジャーナリスト 長谷川 朋子
1975年生まれ。国内外のドラマ、バラエティー、ドキュメンタリー番組制作事情を解説する記事多数執筆。カンヌのテレビ見本市に年2回10年ほど足しげく通いつつ、ふだんは猫と娘とひっそり暮らしてます。

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ライター 須永 貴子
2019年の年女。群馬で生まれ育ち、大学進学を機に上京。いくつかの職を転々とした後にライターとなり、俳優、アイドル、芸人、スタッフなどへのインタビューや作品レビューなどを執筆して早20年。近年はホラーやミステリー、サスペンスを偏愛する傾向にあり。

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ライター 西澤 千央
1976年生まれ。文春オンライン、Quick Japan、日刊サイゾーなどで執筆。ベイスターズとビールとねこがすき。

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ライター・編集者 小泉なつみ
1983年生まれ、東京都出身。TV番組制作会社、映画系出版社を経てフリーランス。好きな言葉は「タイムセール」「生(ビール)」。

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ライター 木俣 冬
テレビドラマ、映画、演劇などエンタメを中心に取材、執筆。著書に、講談社現代新書『みんなの朝ドラ』をはじめ、『挑戦者たち トップアクターズ・ルポルタージュ』ほか。企画、構成した本に、蜷川幸雄『身体的物語論』など。『隣の家族は青く見える』『コンフィデンスマンJP』『連続テレビ小説 なつぞら上』などドラマや映画のノベライズも多数手がける。エキレビ!で毎日朝ドラレビューを休まず連載中。