花田美恵子 1969年生まれ。京都府出身。ヨガインストラクター、タレント。学生時代は雑誌『Olive』の読者モデルとして活躍、人気を博す。1991年からCAとして日本航空に勤務後、1994年に結婚。1男3女の母に。2005年、旅行先のハワイでホットヨガを試したのをきっかけにヨガを始める。2007年に離婚、2009年にハワイへ移住。2012年にタレント活動を開始。2015年に全米ヨガアライアンス公認RYT200の資格を取得。現在はハワイのワイキキ・ビーチコマー・バイ・アウトリガー、プライベートスタジオ「STUDIO808 HONOLULU」にて指導するほか、帰国時もレッスンやワークショップを行っている。
5月に発売となった著書『パーツやせ! ハッピー・ハワイヨガ』で、50代・4人の母とは思えない美しさを披露している花田美恵子さん。移住先のハワイで2015年に資格を取得、現在はハワイのホテルやプライベートスタジオでインストラクターとして活躍されています。一見、順風満帆な人生のように思えますが、本人いわく「行き詰まって、悩み抜いて選んだ結果が今に繋がっているだけ」とか。そんなつらい時期を救ってくれたヨガとの出会いから、専業主婦として味わった挫折や悔しさ、2018年に再婚した夫との週末婚の様子まで、たっぷりお話していただきました。
自分から“もっとやりたい”と
思えるものに、はじめて出会えた
花田さんがヨガと出会ったのは2005年、36歳のとき。子育てもひと段落し、少しは自分の時間を持てるようになった頃、旅行先のハワイでホットヨガを試したのがきっかけだったそうです。
「今もそうですけど、それこそ最初はできないことだらけ。何でできないんだろう、次はもっとできたらいいなと思って続けるうちに、どんどんハマっていったんです。考えてみたらそれまでは、自分から何かに興味をもって強く“やりたい!”と思ったことがなくて。運動もそんなに得意ではないんですが、ヨガは人と競争も比較もせず、自分のペースでできる。そんなところも私に合っていたのかもしれないですね」
子育てに没頭していたそれまでの十数年間は、つねに周囲へ気持ちが向いていたという花田さん。それがヨガを始めたことで“自分に集中すること”を思い出せたのだそうです。
「子育てしていると“今は自分のための時間だ”と思えることがすごく貴重で。だからこそ私は、子育て中の女性にヨガをおすすめしたいんですよね。私自身、子育てしはじめの頃は毎日がパニック状態。もしあの頃ヨガに出会っていたら、子どもたちにもっとやさしくできたかなと思うので……。時間を作るのは大変かもしれないけど、私が始めたのは子どもを4人生んだ後。それで今はインストラクターをやらせていただいているくらいですから、たとえ何歳だって始めるのに遅いということはないはず。ヨガに限らず、何でもやりたいと思った時が始め時なんだと思いますね」
別居、そして離婚。再就職の厳しさに
過去を後悔した時期も
4人の子どもに恵まれて、好きなことにも出会えた。これだけでは“なんて順調な人生!”と思う人もいるかもしれません。でも実は、ヨガに出会った当時は花田さんにとって、人生で最もつらかった時期。94年に結婚した前夫とは2002年から別居。早く離婚したいと思いながらも、子ども4人を一人で育てる決断をするには、長年専業主婦でいたことが大きな壁となったそうです。
「前の夫へは以前から『もう無理だと思う』と伝えていたものの、経済的な理由もあって自分からはなかなか動き出せなかったんです。結局は相手のタイミングで話し合いが始まり、その後半年ほどで離婚が決まりました。あとは、私の母が離婚に反対していたのも大きかったですね。まだまだ離婚というものに抵抗を感じる世代だったので、ずっと『あなたが我慢しなさい』と言われていたんです。でもその母が亡くなって、もう心配させることもないし、と」
別居から5年後の2007年に離婚。2009年にハワイへ移住してからも決まった職に就くことは叶わず、経験の少なさやブランクの長さ、専業主婦に与えられた選択肢の少なさを嘆く日々だったそうです。
「結婚前にやっていたCAは2年で辞めているし、資格なども取っていないしで、せっかくの仕事を何で辞めちゃったんだろうと後悔するばかりでした。でもあの時の私に辞める以外の選択肢はなかったし……。それにずっと家にいると、誰とも繋がっていない気がしてすごく孤独なんですよね。子育てとの両立は大変だけど、自分に自信を持てたり、社会と繋がっていられるという点では、仕事をしていることが心の支えになることも多いんじゃないかなと思いますね」
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