世界的な起業家のほとんどが宇宙を目指す中、今年の5月、堀江貴文さん(通称・ホリエモン)が出資するスタートアップ企業インターステラーテクノロジーズがロケットの打ち上げに成功した。この企業が位置するのは北海道の大樹町。このまま成功を重ねることができれば、きっとまわりにどんどん関連会社が増え、この小さな町は世界中から注目されるロケット産業の町へとアップデートされるはずだ。

その成功を伝えるニュース映像。打ち上げ時に、町民の方々、そして、とりわけ地元の子供たちが「飛べ!」と祈っていた姿が忘れられない。

写真:Shutterstock

If you want to go fast, go alone. If you want to go far, go together. (もし、あなたが早く行きたいなら一人で行け。もし遠くへ行きたいなら皆と一緒に行け)

ロケット打ち上げ成功のニュースとともに多く散見したのがこのエジプトの諺だ。一人で向かったら「早く」目標に到達できるかもしれない。でも、「より遠く」、つまり、より大きな目標をなしえるためには、できるだけたくさんの人を巻き込んだほうがいい、という意味だ。

ミモレというチームは素晴らしいメンバーで構成されていると思う。皆様から見えている編集スタッフはもちろん、入稿作業や事務方などをフォローしてくれている皆様からは見えていないスタッフ含めすべてだ。

webメディアの仕事というのは日々蠢いていくため、作業がふくらみやすい。すぐに人数を増やすことはままならないため、個々人それぞれマルチタスクが要求されていく。得意なことは自ら率先して、それだけでなく、忙しい人のフォローにまわる作業に対しても臨機応変に動くスタッフたち。「仕事をふる」という本来ならストレスをともなう責務がミモレでは不要だった。人に命令したり、指示を出したりするのがまったくもって得意ではない私は、これにはかなり助けられた。

そして、皆様の存在。これほどまでに読者の方と同じ船に乗って、どこかに向かって一緒に旅をしているかのような一体感を味わうことは編集者人生の中で初めてだった。日々たくさんいただくコメントやメールが、そして、イベントにたくさんお越しいただける皆様の存在が、時にくじけそうになる私を奮起させてくれる栄養剤だった。

諺の意味を拡大解釈するなら、よりたくさんの人を巻き込めば巻き込むほど。つまり、たくさんの価値観が集まり、互いに協力し合うことで、より遠くへ、より大きな夢に到達することができるということになると思う。ミモレというメディアの舵取りをしているうちに、このチームメイトと、そして、この読者の皆様と一緒なら、前人未到の景色が見られるかもしれない。そんなワクワクを感じられる日々だった。

どうせ夢を見るなら、たくさんの人と見た方がいい!

脳内BGM/イージュー☆ライダー(唄:奥田民生)

(了)

 

今後のお品書き
明日から編集部員が私の他己紹介してくれるらしい!? どんなエピソードが、そして、どんな写真が飛び出すのか、こ、こわい〜(笑)。ちなみに、こちらのツレヅレで発露していた私は、とっても社会派に見えているようなのですが(知人談)、ひとり旅とひとりスナックを愛する、ただの風来坊でありますので、その文脈でお読みいただければと思います(今から言い訳!)。