【熊倉正子】「“似合う服”を見つけるには、“似合わない服”をまず買わないこと」
プチフォーマルなルックは明るい色だけでまとめて
淡いベージュピンクのトップスにベージュのスカート、さらにベージュピンクのハイヒールと、ベージュのグラデーションで全身揃えたコーディネート。一見非常にシンプルだが、明るいトーンでまとめ、シルクの艶やレースなど女らしい質感を添えることで、洗礼式やカジュアルな結婚式といった、少しフォーマルな場にも最適だという。「ちょっとしたフォーマルというと日本では無難な黒を選びがちですが、ヨーロッパではお祝いの席に黒はNGなので、明るい色でまとめます。クチネリのトップスは、ピンクだけれどベージュに近いものを探していて、たまたま街で見かけた時に買いました。突然〝どうしてもこれが欲しい〟という気持ちになることがあり、そういうときは数日かけて探して買います。ダナ・キャランのスカートは’90年代前半に買ったもので、大事にはいていたらいつの間にか超ヴィンテージに(笑)」
それほど長く愛せる一着を見つけるためには、かなりの試行錯誤があったのではと聞いてみると「私、買い物はすごく早いの。仕事柄、デザイナーのショールームでオーダーすることが多いのですが、そういう時は試着もしないかも」とあっさり。それは熊倉さんにしかできないのでは……! と白旗をあげそうになったところ「でももう何度もトライしていて、このブランドは自分に合うとわかっているからできることなんですよね」と種明かしをしてくれた。「自分に似合う服を見つけるには、とにかくたくさん試着して、鏡をよく見る。そして全身あらゆるところをチェックする。今はセルフィを撮ったりもできますし。似合う服を見つけるのって難しいけれど〝似合わない服〟はわかりますよね。納得できなかったら絶対買わない。まずはそこから!」
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