トラブルに巻き込まれずドライブしたいのであれば、可能な限り、追い越し車線を占有しないよう心がけた方が賢明です。追い越し車線に入った時には、常にバックミラーをチェックし、高速で迫ってくる車を確認した場合には、相手が誰であれ、とりあえず道を譲り、真ん中(もしくは左側)の車線に戻った方がよいでしょう。道を譲った相手にまで、執拗にあおり運転をする人は少ないはずですから、それだけでも被害を大幅に軽減できると思います。

 

この点について、筆者には少々気になることがあります。

近年、高速道路の追い越し車線を、マイペースで延々と走り続ける車が増えているように感じます。あくまでこれは個人的な感覚ですが、ネット上では同じ感想を持つ人の意見を多く目にしますから、この話はあながちウソではないと思います。
ドライバーの裾野が広がったことも影響しているのか、運転に余裕がなく、運転席から正面だけをまっすぐに見据え、明らかに後方や左右に対する注意力を欠いている人もしばしば目にします。

こうしたドライバーが増えたことは、道路や車が安全になった結果と見ることもできるので、悪いことではないのかもしれません。しかしながら、車は何トンもある鉄の塊であり、運転というものが本質的に危険な行為であることに変わりはありません。危険な道具を操作する以上、正しい、正しくない以前の問題として、動物的な本能を失ってはいけないでしょう。

車を運転する時は、道交法を遵守するのは当然のことですが、同時に周囲がどのような状況なのか意識することも同じくらい大事です。周囲の状況と合わない運転をすることは、法律以前の問題として、自分が事故を起こす、あるいは事故に巻き込まれるリスクを高めてしまいます。避けられるリスクなら、やはり避ける努力をした方がよいと筆者は考えます。
 

前回記事「【かんぽ不適切販売】親の貯金をあなたはどれだけ守れるか」はこちら>>

 
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