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雅子さまに想いを寄せる皇太子さまが選んだ初デートの場所

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スペインのエレナ王女の歓迎お茶会で出会った浩宮さま(今の天皇陛下)と雅子さん。その後、なんとお二人はたった3カ月の間に4度も顔を合わせる機会に恵まれました。
これって、もしかして運命の出会い……? 偶然とはいえ、意識せずにはいられませんよね。
さあ、これからお二人の恋の行方はどうなるのでしょう?

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雅子さんに見せるため、ご自分で撮影した海外のアルバムを持参


昭和62年(1987年)4月、雅子さんはあこがれの外務省に入省しました。
その直後の4月25日、浩宮さまと雅子さんは元赤坂の高円宮(たかまどのみや)邸の憲仁(のりひと)・久子夫妻が行うホームパーティにそろって招待されます。
わざわざ自宅に「デートの場」をセットした高円宮憲仁さまも、「皇太子妃には雅子さんしかいない」と最初からマークしていたのです。

雅子さま、外務省に入省の日(2列目左から4人目)。写真/宮内庁提供

高円宮さまは、国際交流基金に勤務される「職業を持つ皇族」でした。外務省との関係も深く、海外留学の経験もお持ちです。妃の久子さまはケンブリッジ大学のガートンカレッジを卒業され、同時通訳者としても活躍した方でした。

かつて、高円宮さまが久子さまとご結婚された時のことです。
高円宮さまは久子さまに、
“Will you marry me?”
と英語でプロポーズし、久子さまが、
“Yes.”
と答えてご結婚がきまりました。こんなエピソードをお持ちの国際派ご夫妻なのです。

雅子さんが高円宮邸に行くと、なんと玄関で迎えたのは浩宮さまお一人。これには雅子さんも驚いた様子だったといいます。
浩宮さまは、ご自分で撮影したネパール、ブータン、インドのアルバムを用意していました。このパーティをよほど楽しみにされていたのでしょう。

浩宮さまは各国の王室のお話はもとより、ご自分の英国留学時代の思い出や将来について、雅子さんに熱く語られたといいます。高円宮さまご夫妻を交えた4人の会話もおおいに弾んで、時が立つのも忘れるほど。
雅子さんの帰宅時間は午前1時を過ぎてしまいました。
この日、キャリアウーマンを目指す雅子さんの媚びることのない明確な物言いに浩宮さまは衝撃を受け、ますます「忘れられない人」になっていったのです。

それから約4カ月後の8月18日、浩宮さまの父(今の上皇陛下)と母の美智子さまは、軽井沢で恒例の記者会見に臨まれています。
「(浩宮さまの)結婚問題はいつか具体化する問題ではありますが、……したがって、この問題については前にもお話しした通り、触れないことにしたいと思います」
と、父親としての陛下は、慎重なご発言をされました。