60歳からの「小さくする」暮らし。生活の変化に合わせて、家も替えよう。_img0
 

60代になって、住み慣れたマンションを手放し、広さ半分以下のマンションに引っ越した料理研究家の藤野嘉子さん。年金生活に対応した『かんたん年金家計ノート 2020』のコラムでは、自分らしく、気持ちのいい暮らし方のヒントを紹介しています。藤野さんが、持ち家をあえて手放した理由とは?


時代の変化を受け止める

自宅を売却することには葛藤もありました。仕事にも生活にもとても便利な場所にありましたし、3人の子どもたちとの思い出も詰まっています。そのうち子ども世帯と同居するかもしれないとぼんやり考えてもいたのです。だけど、世のなかの変化のスピードはどんどん速くなっていますから、これまでと同じ生活では、変化についていけません。暮らし方も若いころと同じようにいかないのです。


持ち家にこだわらない

日本では、家を買うことが一大事で老後は持ち家さえあれば安泰と考える人も多いようです。だけど、持ち家にこだわらず、賃貸物件を選択肢に加えると、そのときの状況に合わせて身軽に引っ越すことができるようになります。現役時代より収入が減り、肉体的な衰えもあるのがシニア世代の現実。だからこそ暮らし方を柔軟に変えてうまくいくこともあるのです。


リフォームより売却

持ち家はお金がかからないと思っている人も多いのですが、設備が古くなればリフォームが必要ですし、固定資産税もかかります。家族の人数が減ったのに広い家に住み続けていると掃除など労力も必要ですし、賃貸に住み替えたほうがラクになることも多いのです。家の売却は、夫婦が元気なうちならしっかりと交渉ができます。売却で利益が出れば、老後資金にも気持ちにも余裕が生まれるのです。


藤野嘉子(ふじの・よしこ)
学習院女子高等科卒業後、香川栄養専門学校製菓科入学。在学中から料理家に師事。フリーとなり雑誌、テレビ、講習会などで料理を指導する。温かな人柄にファンも多い。著書に『一汁一菜でいい! 楽シニアごはん』『がんばらなくていい! 楽シニアの作りおき』『60歳からは「小さくする」暮らし』(以上、講談社)など多数。

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『かんたん年金家計ノート2020』
著者 編集/講談社
 

年金生活に対応した一番使いやすい家計簿。費目や記録ページが年金生活に完全対応。コラムもシニアライフに役立つものばかり。
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料理特集:武蔵裕子さん『時短でらくらく! 一汁一菜の毎日ごはん』手抜きではなく、手間いらずの食事作りを指南します。
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『かんたん年金家計ノート2020』のほか、料理、ファッション、ダイエット・美容など講談社くらしの本からの記事はこちらからも読むことができます。
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構成/生活文化チーム

出典元:https://kurashinohon.jp/1139.html

第2回「60歳からの「小さくする」暮らし。モノを減らして得たもの」は11月20日公開予定です。
第3回「「節約しないもの」もあっていい。60歳からの“小さな暮らし”の楽しみ方」の作り方」は12月1日公開予定です。