こんにちは。先日、天王洲アイルで行われているシャネルのエキシビジョン「マドモアゼル プリヴェ」展へ行ってきました。「マドモアゼル プリヴェ」とは、パリのカンボン通り31番地にあるマドモアゼル シャネルのクリエイションスタジオの入り口に掲げられた言葉だそう。その名の通り、素晴らしいクリエイションが結集されたドレスやジュエリーの数々を見て、うっとりした時間を堪能してきました。
「シャネル」というブランドの響きに喚起されるイメージは人それぞれあるかと思うのですが、私の場合は高校1年生のとき。体育祭の打ち上げで集まったお店に当時憧れていた3年生の女性の先輩が現れた際、いつも制服しか見たことがなかった先輩が私服で履いていたのがシャネルのバレエシューズでした。ショートカットでほっそりとした美しい横顔がまるで宝塚の男役のようだった先輩が(すみません女子校だったもので…)履いていたバレエシューズは、とても女性らしく、大人っぽくて眩しくて、鮮烈な印象を残しました。あれから幾年月…私のなかでシャネルは常に「憧れの女性」のイメージです。
今回の展示は、マドモアゼル シャネルのアパルトマンの5つの部屋を訪れるような構成になっていて、各部屋に色がテーマとして設けられています。そのうちの2つは赤と黒。リップを彷彿とさせる鮮やかな赤と、リトルブラックドレスに代表される革新的なシャネルの黒です。
そして当日、私が身につけていたシャネルのアイテムも、 黒のシューズと赤いバッグでした。
当日は偶然にもベージュと黒という、私の思うシャネルのイメージカラーでコーディネートしてきてみたのですが(赤と黒以外にベージュがテーマの部屋もあります)、こう考えると、ジャケットやバッグの黒、ルージュやネイルの赤、バレエシューズやツイードのベージュ…と、その色とアイコンがいかに印象深く記憶に根付いているかに驚かされます。かつては喪に服す色であり、修道女や使用人の色とされてきた黒を、リトルブラックドレスという革新的なドレスを登場させたことで、女性にとってエレガントな存在に昇華したマドモアゼル シャネル。赤や黒やベージュ…という強くて根源的な色のなかに、女性の真のエレガントさや強さ、自由さを見出したその普遍的なエスプリこそ、私たちがシャネルに心を惹きつけられ続ける理由なのかな、と感じます。
個人的には、最後のソフィア・コッポラの作成したショートムービーも永遠に見ていられそうなほど大好きなテイストでした。品川の天王洲アイルで12月1日まで開催中(無料)のようですので、お時間あればぜひ。しばし夢のような時間が過ごせます!
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