我が家の夫は一人暮らしが長かったことから家事能力は高いほうで、時間さえあれば言わずにやってくれることも多く助かります。しかしながら、たびたび「どうしてそうなる!?」と突っ込みたくなる出来事に遭遇します。同様におそらく彼の方も私に言いたいことはあるのでしょうが、私からすると特に子どもの体調ケア関係で気になることが多いです。

 

たとえば長男が小さいころ、胃腸炎で嘔吐して「水分を摂らせないと」と言ったら、夫がいきなり冷たい牛乳をグビグビ飲ませていました。のけぞります。また先日、子どもの髪の毛を毎日シャンプーで洗う必要があるかどうかで喧嘩になりました。

不思議なのは、こういった話をママ同士ですると、ほとんどのママ友は「夫の行動、それはないわ」と共感してくれ、また「うちの夫もこうだよ」とシェアしてくれる話を聞くと、夫たちはみんな似たようなことをしているということです。

子どもが乳幼児のころに夫に預けて外出したら、おなかを出して寝ているのに冷房がんがんで身体が冷え切っていた、とか。日焼け止めなんか要らないと言って炎天下にそのままこどもを連れていき、帽子をかぶらせたり日陰に座るといったこともせずヒリヒリに焼けて帰ってきた、とか。

みんな結婚するときにそこまで生活感覚の違う人を選んでいるとも思えないのに、しかも長い間同じ家にいるのに、どうして夫婦の間にはこんなに「常識」と思うようなことにギャップがあるのか。一方で、違う家でも母親同士はなぜこんなにも通じ合えるのか? 私は3つ理由があると思います。

1つ目は、生物学的理由。女性の方が生得的にケアに向いているのだという本質主義的なことは言いません。でも、たとえば、女性のほうが胃腸を壊しやすい、身体が冷えやすいといった傾向には性差があるかもしれない。そうすると、おなかを壊した時や嘔吐が続くときには、冷たいものはだめ、乳製品はだめ、温かい味噌汁か常温のスポーツドリンク、経口食塩水などを少しずつ飲んでみる。また冷房が直接当たる場所に長い時間いるのはだめ……、といったことを、身をもって学んでいる可能性があると思います。

 
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