すっかり、いつもどこかの海外に行ってる人、というイメージが定着したのか、最近旅行用のスーツケースについてよく聞かれるようになった。

「どこのがおすすめ?」
「どれくらいのサイズ使ってる?」
「ここの買おうか悩んでるんだけどどう思う?」

 

こんなところから始まるけれど、私がグローブトロッター愛用者だとわかると大抵、「あー、あのおしゃれなブランドねー」と返ってくる。
そんな高くておしゃれ最重視のものなんて候補に入ってないよ、とでも言いたそうなニヤリ顔を添えて。

確かに、最近は便利で安くて、しかも見た目もおしゃれなんていうスーツケースが世の中にたくさん出ている。
たまにしか旅に出ない、なんていう人ならそれで十分かもしれない。

そして、そろそろ良いものをと思っても、同じくらいの値段を出すなら最終的にリモワを選ぶ人も少なくないと思う。

実際、私の主人はリモワ派だ。

私も試しに何度か使わせてもらったけれど、もちろんリモワはとても優秀。
それでもやっぱり、私はトロッターの方が便利だな、と再認識する。

ただいつの間にか、リモワとトロッターとの比較では、機能性なら前者、クラシカルな見た目なら後者という思い込みが広がっているようで、トロッター派の私はすっかり、機能は我慢しても見た目も重視する”頑張っちゃう人”の類に思われがちで、なんだが無意味に肩身が狭い。
だからこの場を借りて、声を大にして言いたいのだ。

私は機能でスーツケースを選んでいます!

いや、そうは断言してみたものの、実際思い出してみれば、あのクラシカルで重厚な存在感に20代前半から恋い焦がれ続け、手持ちのスーツケースが壊れた時、今こそ!と思って初トロッターを手にしたのが正直なところ。
それまで四輪のハードキャリーを使っていた私は最初少々戸惑った。

でも、それからほどなくして離れられなくなった理由は間違いなく機能性。

実はアメリカ方面ばかり旅をしていた頃の私には、いわゆるリモワ型が様々な点でとても合っていて便利に感じていた。

でも、その後ヨーロッパばかり行くようになると、星の数関係なく狭いホテルが多く、スイート以外で両開きのスーツケースをドンと広げられるスペースのある部屋は稀。
長く同じ場所に留まるならまだしも、ちょこちょこ周辺を一泊ずつすることも多いヨーロッパでは、両サイドに重い荷物の入ったスーツケースを開けたり閉めたりする作業はかなり大変なのだ。

その点、トロッターのような片側収納のものは狭い場所でも荷物の出し入れがラクで、空港や旅の移動中にサッと荷物を出すなんていうことも簡単。
その歴史や独自の素材、ハンドメイドの希少性などウンチクも全部含めて、やっぱりトロッターっていい♡なんて言いながら使い続け、8年ほど経った今年。

なんと、強力なライバルが登場した。

いや、ライバルというよりはトロッターのサポーターとでも言うべきかもしれない。

それは今年の初めのパリでのこと。

いつも息子の乗馬用パンツがサイズアウトすると買いに行く、フランスではおなじみのスポーツ量販店、デカトロン。
ここに置いてあったキャリー付きスポーツバッグに、さすが乗馬専用とだけあってムチもロングブーツも入れられていいかも、と一目惚れ。

毎週通っている乗馬用にと買ったのだけど、これを日本へと持ち帰るまでの短い道のりで既に、買ったものをサクサクとファスナーポケットに入れられることの便利さに感動!

ホテルの部屋の省スペースな中で荷物の出し入れができることはもちろん、実は少し気になっていた、荷物の中に靴を入れることの抵抗感も払拭できて、しかも私の大好きなネイビーとボルドーという色の組み合わせということもあり、大のお気に入りに。

乗馬用バッグなので自立力が弱いところが難なのですが、ボトムにはロングブーツが入り、サイドにもフロントにも大きなポケットがあるのは本当に便利。トロッターと同じネイビーカラーなのもお気に入りの理由のひとつです。
 

もはやトロッターとの2個使いが長く行く海外へは定番になりつつあるけれど、実はカジュアルなヨーロッパ滞在にもこのバッグタイプひとつで行く方が良い時もあるのではとトロッターの存在を脅かしつつあるほど。

実は今、このバッグと同じ、ロングブーツも入れられる大きさのボストンキャリータイプで旅行用として売られているしっかりとした作りのものをいくつか品定め中。

我が家に新しいトラベルバッグが仲間入りする日も近そうです。

さて、貴女はどんなスーツケースを持っていますか?どんなところがお気に入りのポイントでしょうか?

トロッターは、クラシカルから現代的なホテルまで、どこに運んでいただいていても素敵に馴染むのも良いところ。ホテルで靴や時計を見られるとよく言われますが、スーツケースも同じような気がしています。

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