Max Poilâne ; 87, Rue Brancion 75015 Paris

何だかどうしようもなく疲れ切ってしまって、平日に一日休暇を頂いた。翌日の朝は思いっきり寝て、一日中パジャマで過ごそうかな。なんて思っている朝に限って、すっきりと明け方に目が覚める。時計を見ると朝五時にも回っていないではないか。

横で寝ている彼を起こさないように、そっとベッドを抜け出してキッチンに向かう。お腹が空いた!どうしても甘い菓子パンが食べたくなった。クロワッサン・オ・ザマンドしか頭に浮かばなくなり、部屋着をコートで隠して、ノーメイクはメガネで誤魔化して外に出た。

近所にあるマックス・ポワラーヌは、日本でもカンパーニュやサブレが大人気の、かの有名なブーランジュリーのポワラーヌ家出身で、大人の事情で本家からは破門というか、勘当というか、独立したパン職人なのだが、パッケージングビジネスが世界的に大成功した華やかな元祖ポワラーヌとは正反対に、15区で堅実に伝統的なパンを焼き続けている。

パン・ド・カンパーニュのクリスマスツリー風、かな?

ソワレの帰りに午前様で店の横を通ると、地下の工房には明かりが付いていて、酵母の香りと湯気が路上まで立ち上っている。あ、仕込みが始まっているんだ。頑張って。なんて、自分の製菓学校時代を懐かしく思い出す。

パンが全て焼きあがっていない状態の開店前のブティックが、暗闇の中にキラキラと輝いていて夢の中の様だった。顔馴染みのお姉さんと目が合って、特別にドアを開けてくれた。

焼き立てのパンがどんどん並んでいく早朝の店内は良い香りで一杯!

珍しく物凄く早く起きてしまってね。どうしても、ここのアーモンドのクロワッサンが食べたくなっちゃって。ね、そういう時ってあるでしょ。考えただけで涎まで出てくる始末。
あはは!Avec plaisir Hiroko! 焼き立てで、まだ温かいわよ!

あれれ、これってデジャヴュ?大好きな映画『恋愛小説家』のラストシーンみたいだ。素敵な明け方、素敵な一日の始まり。

早起きは一文の得ってホントだな。