「産まなければよかった」子や孫を愛せない苦しみの本当の原因は

「子どもがかわいいと思えない自分はおかしいのではないか……」と悩んでいる人は、意外と少なくないのではないでしょうか。３ヵ月先まで予約の取れないカウンセラーとして大人気の根本裕幸さんは、皆がいいと思うものだからといって自分もいいと思うわけではない、それは普通のことだと解説しています。

ナオリズムさんからの質問

Q. 孫が全くかわいく思えないうえ、自分が親であることも嫌です。私は精神的に異常なのでしょうか。

一人っ子で育った55歳の専業主婦です。娘が2人いて、長女の子どもで孫も2人いるのですが、全然可愛いと思えないというか、自分が親であることすら嫌です。とくに長女に最初に子どもができたと聞いたときに、すごく嫌な気分になり、その3年後にまた妊娠したと聞いたとき、さらに嫌な気分になりました。その頃から他人の小さな子どもが外出先で騒いだり泣いたりしているのを見ると、吐きそうになったりイライラが止まらなくなったりしていきました。今は孫も小学校3年と幼稚園年長になり、むやみやたらに泣き叫ぶことはなくなったのですが、なるべく子守は勘弁してほしいです。皆さんに「孫2人が可愛くてしょうがないでしょ！」と言われるたびに、私は精神的に異常者ではないかと思ってしまいます。孫への愛情が欠落した自分が世の中から浮いた存在に思えます。そもそも私は子どもを産むべきではなかった。後悔先に立たずですが、娘や孫に申し訳ないなと思う日々です。（55歳）

根本裕幸さんの回答

A. 子ども好きな親もいれば子ども嫌いな親もいます。
「私はそういう人」と認めて、それなりの付き合い方をしましょう。

お悩みを拝見しましてまず浮かんだのは、「それで良いのでは？」という一言です。「孫はかわいいもの」という世間からの刷り込みに捕らわれる必要はないと思います。世の中には犬好きな方もいれば犬嫌いな方もいる。当然、子どもが好きではないという親もいるでしょう。皆が好きだから自分も好きなはず、というわけでは決してありません。