「『その女と結婚しても幸せになれない!』
彼が“ばあば”からもらった六星占術の助言は、私の期待を裏切るものでした。
しばらくしたら、彼が“ばあば”のアドバイス通り、結婚を考えていた女性と別れたということを聞かされました。すかさず“ばあば”は『別れたなら、今すぐかおりに連絡しなさい!』と彼に言ったそう。
もう、これは脅しなんじゃないかと思いますよね。でも、そのぐらい“ばあば”は私の結婚相手選びに真剣だったんです」

その後、かおりさんは彼と会って別れの詳細を尋ねたところ、元々親から反対されていたことに加え、彼自身も結婚に迷いがあったそうです。そこへきて“ばあば”の鑑定結果が思わしくなかったことから、「やっぱりそうか!」と、最後は自分で考え納得したうえで別れを選んだということでした。

京都旧宅のプールにて


結婚を機に細木さんからの援助が途絶える


そうしてかおりさんは19歳の時に彼と交際0日で結婚を決め、3人の子宝にも恵まれますが、家族5人の生活は逼迫したものでした。

 

「細木数子の娘だから、贅沢放題で育てられてきた。私のことをそんな風に思っている人も少なくないでしょうね。そりゃあ小さい頃は高級外車でのお迎えや、幼稚園のうちから高級ホテルディナーに連れて行ってもらっていました。
でも、結婚を機に“ばあば”から一切の援助が途絶えたのです。
唯一、サポートしてくれたのは、彼と同棲を始めてから結婚するまでのほんのいっとき。“ばあば”が所有していた一人利用のマンションを貸してくれたこと。『結婚で苦労を覚えなさい』ということをずっと言われてきたので、経済的な援助は一切なし。このメリハリがピシッと利いているのが“ばあば”なのです」

かおりさんはこの頃、家計をやりくりするために夕方スーパーに行き、見切り品の値引きシールが貼ってある食材を手に入れるのが日課だったそうです。
子どもながらに“ばあば”の生活水準が普通ではないことを理解していたものの、結婚して苦労して初めて、細木さんの偉大さに気付かされたとかおりさんは言います。

一方で、裕福な細木さんに群がる人々を目にしてきたことから、お金の怖さも感じていたかおりさん。それゆえ、30歳のとき「後継者になって欲しい」と“ばあば”から打診されても首を縦に振ることはできず、“細木数子の継承者”になることを拒否していました。

しかもかおりさんは、「占い嫌い」だったのです