こんにちは!
今回の“母とヨーロッパへ行く”、イタリア&クロアチア旅の拠点は、イタリアはトリエステ、クロアチアはモトブンという街にしました。そこに宿泊しながら、近くのアドリア海に面した街々も訪ねる旅です。
トリエステを行先にした理由は前回述べたとおりですが、せっかくスロヴェニアの国境の近くに行くのだから、これはイタリアだけで終わるのは実にもったいない、初めて車で国境を越えてみようと思い切って全行程レンタカーの旅にしました。
トリエステの近くの魅力的な街や村を地図帳やグーグルマップで調べたり、旅好きの方のブログ等を検索して、このトリュフとワインの名産地「モトブン」にたどり着きました。トリエステとモトブンは、スロヴェニアの、尻尾のようにちょろっと出ているイストリア地方を挟んで約60km、だいたい車で1時間足らずでとっても行きやすいのです。トリエステ(イタリア)~スロヴェニア~モトブン(クロアチア)という旅程です。
スロヴェニアとイタリアはシェンゲン協定(ヨーロッパの国々の間で結ばれている、国境検査なく国境を越えることを許可する協定)に加盟しているので、イタリアからの入国審査はなく、何となく景色が自然豊かでのどかになり、街並みものんびりとした雰囲気になってきて、スロヴェニアに入ったのねと、気づきました。
しかし、クロアチアはシェンゲン協定に入っていません。ですので、スロヴェニアを出るときには警察による出国審査がありました。さあ、いよいよクロアチア! と思いきや、そのあと50mほど進んだところでまた、何やら料金所のような場所が。妹にお財布を用意してもらいながら近づくと、窓口では眼光鋭き係員がなぜかお金をもらうでもなく、私たちの次の動きを待っているよう。おそるおそる「行ってもいいですかね……?」と尋ねる私に、にこりともせずに、「NO!!」と。
え……? あ、私ってバカ?? “出国”があったら、“入国”もあるじゃないの!!
入国審査で顔パスなんてあるわけない……と慌てて気づき、パスポートを渡す私たち。奥のほうに座っていた女性警官はこみ上げる笑いをこらえつつ、似た顔の3人の東洋人女性をモノ珍しそうに見ていました。いや~、陸での国境越えがない私たちには非常に新鮮でどきどきの体験でした。
私たちの滞在地、モトブンは「丘の上の街」という意味の名を持つそうで、その名のとおり標高270メートルの小高い丘の上にあります。旧市街地の人口は300人くらい。そして、私たちが大好きな中世の街並みがそのまま残されており、これまた結構な傾斜のある一本道をメインストリートに、トリュフ専門店やお土産物屋、レストランなどが軒を連ねている小さな可愛らしい街です。
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