スタイリスト、ミモレコンセプトディレクターの大草直子が着こなしのアイデアや日々の思いを綴ります。

当たり前ですが、「通常なら」私の年齢であれば、自分の親との時間のほうが、子供との時間よりも残り少ないもの。

シングルマザーだったタイミングも含め。3人の子供の子育てを、実家の両親にたくさん手伝ってもらいました。今の私のキャリアは、夫をはじめ私の家族はもちろん、両親の支えなくてはなかったでしょう。「こんな小さな子供を置いて」「そんなにがむしゃらに働かなくても」と一度も言われたことはなく、否定されない働き方をできたことが、私にとっては最高の応援だったなあ、と感じ入ります。

 

実家に近いから、という理由で、都心から少し離れた場所に生活の拠点を置いているのも、子育てのヘルプをお願いしたかった、ということ以上に、私自身が精神的にとても頼っていたのかもしれません。

2週間に1度はできるだけ。
孫たちはもっと頻繁に。

ランチやディナーを一緒に過ごして、たくさん話をするように。未だに「だらしない」「調子が良い」と叱られるばかりですが、いつまでも親子の関係性が逆転しないように、頼りない娘でありたいな、なんて思っています(笑)。

人の親になり19年が経ちましたが、親業は、全く両親の足元にも及ばない、と思える幸せを噛み締めた週末でした。

大草 直子

私がディレクションをした、タカシマヤのカシミヤを着る母。ITリテラシーは私より高く、私より元気なスーパーウーマン。
母が20代の頃。華美ではなかったけれど、シックで地に足のついたおしゃれは、いつも私の指標です。

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