年齢を重ねてくると、これまでのファッションやメイクがどうもしっくりこない、でも何を変えればよいか分からない――そんなミモレ世代特有のお悩みを解決するための特集がスタート!
お答えいただくのは「styling/(スタイリング)」のディレクションも手掛けるスタイリスト白幡啓さんと、「celvoke(セルヴォーク)」のクリエイティブアドバイザーを務めるメイクアップアーティストの菊地美香子さん。お二人と一緒に、ミモレ世代が洗練されるためのファッションとヘアメイクを考えていきます。第1回は【メイク編】。まずは長年抱いていたあの「メイクの思い込み」を菊地美香子さんがバッサリと断捨離します!
 

大人のおしゃれは「思いこみの断捨離」からスタート
【メイク編】

 

菊地さん:「40代になると、体型だけでなく、肌質も変わり、髪のツヤもなくなってきますよね。本来はメイクも年齢に合わせて変えていくタイミングですが、20代の頃のメイクからなかなか抜け出せないと悩む方は多いんです」
白幡さん:「たしかに、ファッションだけが新しくても、ヘアメイクが昔のままだとどこか野暮ったく見えてしまいますね」
菊地さん:「アイラインは必ず上下にいれるとか、チークは頬骨に沿って斜めにいれるとか…植え付けられた固定観念というか、思い込みってありますよね。それこそ学生時代から何十年も変わらないメイクは、時間が止まった顔になってしまうの。ファッションと同じように、メイクだってトレンドを意識したい。変わらないということは、大人にとっては退化と同じ。大人こそメイクの思い込みを外して、どんどん進化させていくべきだと思うんです」
 

 

Q.メイクの思いこみ
赤リップをつけても、最近は唇だけ浮いてしまう気がします

A.菊地さんの回答 
「日本人の肌に、実は赤リップは似合いにくいの。リップ=赤、という思い込みは捨ててOK!  
ぜひくすみ系のベージュも試してみて」

 

ジャケット¥49000/カバナ(アマン) プルオーバー¥14000/ケイ シラハタ(スタイリング/新宿ルミネ1店)

菊地さん:「透明感のある白い肌に真っ赤な唇、というコントラストが、よりセンシュアルな印象を引き立たせてくれる赤リップ。ですが、もともと黄みがかった肌を持つ私たち日本女性には、実はちょっと難しい色。さらに年齢を経てくすみがちな肌には、以前は似合っていた色でも見直しが必要なタイミングです。私がセルヴォークを立ち上げて最初に作ったのが、この”テラコッタ色”のリップ。これは以前から撮影などで色を混ぜ合わせて即席で作っていた色なんです。ちょっとブラウンぽいベージュ系で、つけることで気持ちを華やかにして、女らしさを引き立たせてくれる色。そもそも唇はセンシュアルなパーツですよね。そんなリップの最近の気分は、過剰に盛るというより、肩の力を抜いて、自然に主張する方向に。だからこそ、肌に馴染んで、気楽にまとえて、なおかつ少し血色を足してくれる…そんな1本が大人のあか抜け顔を作ってくれると思うんです」

おすすめはCelvoke9番テラコッタカラー

ディグニファイド リップス 9¥3200/セルヴォーク

コスメ好きからは“幻のリップ”と呼ばれるほど人気の「ディグニファイド リップス」の〈09番〉。もともと、90年代のスーパーモデルが着けていたような、ちょっとくすんだ赤が好きだったという菊地さんがセルヴォークで最初に作ろうと決めていた色なんだそう。塗るだけで今っぽく見せてくれるニュアンスのあるテラコッタカラーが特徴。「赤リップの華やかさがありながら、とても使いやすい色。塗るときはラフに直塗りしてOKですよ」(菊地さん)

 
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