川良編集長から連絡を頂いたその日に、日本行きを即決していた。――どんな無理をしてでも、必ずや日程調整をしてみせる!普段会社では滅多なわがままを言わない私だけれど(当社比による) 今回ばかりは特別な私の晴れ舞台。ミモレッタさん達にリアルにお会い出来る、ミモレ五周年のお祝いの日なのだから。
「Hirokoの夢なんだから、勿論応援するわよ!」と、マダムに了解を頂くと、例年、夏にしか帰国出来ない私が、思いがけなく春先に帰る事を知った家族は大喜び。私は私で、十年ぶりに桜を見るのだ、とか、自分へのご褒美に、憧れの、TASAKIのリファインド・リベリオンシリーズを買ってしまおうか、なんて、呑気な妄想を広げていたものだ。
嗚呼、奇しくも今日3月21日(土)の午後、皆様とは日本で直にお会いしているはずだったんだよなぁ、この夢の様な装いで――。そう、冒頭の写真は、今となっては幻になってしまったコーデ。ミモレ五周年記念イベントの一つである、ブロガー・ミーティング用にと新調したセットアップだったのだ。
ミモレッタさん達にお会いする暁には、まずは日頃の感謝とリスペクトを現す様な装いを。お祝いの席でもあるのだから、その場がパッと明るくなるような華やかさも欠かせない。そしてなんてったって私はパリジェンヌなのだから、あくまでもパリスタイルを体現しなければならぬのだ。こんな課題を自ら与えた日には、メドモワゼル・パリに駆け込むのが是正解也。
シフォンの様に軽やかで薄い生地に、色んな花柄がガチャガチャにパッチワークされているのだが、ベースとなるブラックには、ゴールドの極細ストライプラインが縫い込まれているという、てんこ盛りもいいところのテキスタイルを、敢えてデコラティブなティアードスカートに仕上げてある。更には、共布のジレをセットアップにどうぞ!と、ここまでくるとデザイナーのパンクなスピリットを感ぜずにはいられない。メドモワゼルというメゾンの、こういう所が堪らなく好きだ。
動く度に風を含んで、ジレもスカートも表情を変える。「洋服は、人が身に着ける事によって初めて完成する、生き物の様だ。」と、何時だかのパリブログで書いた事を思い出す。嗚呼、この夢の様な装いを、皆様に直接お見せ出来たなら、どんなにか素敵な事だっただろう。
いや、大丈夫。夢は夢のままで、すぐに叶わなくても良い。叶うべきタイミングで、もしかして少しだけ形を変えて叶うものなのだ、という事を、私は知っている。
ミモレ編集部の皆様、ミモレッタの皆様、何時の日にか、必ずやお会い致しましょう。
パリから愛を込めて。
Toutes mes amitiés, Hiroko
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