スタイリスト、ミモレコンセプトディレクターの大草直子が着こなしのアイデアや日々の思いを綴ります。

来たる梅雨に向けて、「雨の準備」をしてみました(笑)。まず、7年近く着ているアクアスキュータムのトレンチコートをカスタマイズ。表側正面に、大好きなメノルカ島の指標を表す数字を、そして表側後ろには、蛍光オレンジでAquascutumのロゴを。

 

そしてライナーにも、たくさんワッペンを付けました♡ アクアスキュータムのコートは撥水加工がされたコットンギャバを使用しています。春や秋のファッションアイテムとしてはもちろん、私はレインコートとしても大活用しています。イギリスの紳士のように、トレンチコートの襟を立てて、新聞紙を頭の上にかざして雨の中を小走りに――みたいなのは無理だけれど、雨の日に「着たい服」があるのは、とても安心でノーストレスです。オーセンティックで美しい佇まいだからこそ、7年くらい(もう1着持っているアクアスキュータムのトレンチに至っては10年は愛用しています)着て、素材が柔らかくなじんだ今、私とコートのリレーションシップを、フレッシュにしてみました。

そして、最近新調したのがATONのレインコート。撥水加工の素材を使用し、実験的に水滴を垂らしてみましたが(笑)、完全に弾いてくれる上、しかも、ポンチョ風で今っぽいシルエット。一見マスキュリンだけれど、着ると、贅沢に生地を使っているから、女っぽい。歩くと、ふわふわっと空気をはらんで、ドラマティックな動きを見せてくれる。わあああああ、これ、着る人はもちろん、見る人の気持ちも動かすコート! 先日の雨には、ちょっとまだ(気温的に)薄いかなあ、と着られなかったのですが、次の春の雨の日には着ようと思っています♡

春の雨は優しくて柔らかい。1日は間違いなくスタートし、フィニッシュする。そのレイヤーで季節は進み、全く同じ日は2度と来ないことを私たちに教えてくれます。雨の日だって、晴れの日と同じくらい好きになれるように、そんなTIPSでした!

※トレンチコートのカスタマイズは、メーカーでは現在受けていません。ポップアップやイベントで、アクアスキュータムのコートに限ってカスタマイズができます。今のところその予定はありませんが、また開催の際にはお知らせしたいと思います!

大草 直子

ゆるっと着たかったので、前を開けて。上質なものを、大切に愛情たっぷりに長く着る、というのもサステナブル。そうそう、安倍佐和子さんと、サステナブルについて語らせて頂いた記事がアップされています。こちらもぜひ!
次の雨の日、寒くなかったらきようっと。髪をキュッとまとめて赤のリップで。マスクの下でよれたとしても(笑)。

前回記事「【スタイリスト大草直子】桜の時期に着たい、桜の幹の色「カーキグレー」の服」はこちら>>