<HSPを増やす入浴法を具体的に教えてください>
「とても簡単です! 少し熱め&少し長めに湯船につかって身体の芯まで温めるだけ。
具体的には、40度なら20分、41度なら15分、42度なら10分。体温38℃を目指してお湯につかります。途中で休んでも大丈夫。
入浴後に、浴室で体の水分をしっかりふいて、靴下をはいて、部屋着を着て防寒してください。温かい部屋で10~15分間は保温し、体温を37℃以上保つのがポイントです。細胞に熱がこもり入浴後1~3日間はHSPが増加します。2日後がピークなので、週2~3回のHSP入浴が理想です。大量の汗をかくので水分補給を忘れないこと。そしてくれぐれも無理しないように!」
<更年期の「なんとなく不調」にも効果あり>
HSP入浴法は、コロナ予防対策だけでなく健康でキレイになりたい40代以上の女性にはうってつけ。メリットをまとめおきましょう。
・感染症を予防できる
・免疫力が高まり、病気にかかりにくくなる
・低体温が改善され、代謝がよくなる
・疲れがとれて元気がでてくる
・運動能力が向上する
・老化を予防できる
・お肌がきれいになる
・ダイエット効果がでやすい
「特に最近はエアコンに囲まれ、冷えやすい服装や冷たい飲み物、運動不足、ストレスの影響で『低体温』の女性が増えています。お風呂に入らずシャワーで済ませる人も多いはず。体の冷えは代謝を落とし、なんとなく体がだるく、頭もスッキリしない状態にしてしまいます。動くのが億劫になって、むくみやすく、太りやすくなると負の連鎖になります。
ただでさえ、更年期世代は女性ホルモンバランスが乱れて不調に陥りやすいのに、低体温はそれを加速させてしまうのです。HSP入浴法を実践すればいつでも簡単に自分でHSPを増やせます。お風呂に入る習慣は日本人の長寿の秘訣でもありますし、HSPはもともと体にあるものですから副作用もありません」
HSPを増やすことはコロナ感染の長期化に伴う「コロナ鬱」の予防に効果があることも明らかになっています。コロナに負けないノウハウの続きは次回に。
構成/片岡千晶(編集部)
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医学博士 伊藤要子さん
HSP研究の第一人者。30年以上前よりHSPの研究を始め、現在、一般社団法人HSPプロジェクト研究所代表理事 所長. 医学博士。
名城大学薬学部薬学科卒業後、名古屋市立大学医学部にて医学博士学位取得。1985年~86年人工心臓で世界的に有名なアメリカ「クリーブランド・クリニック」に留学。愛知医科大学医学部泌尿器科准教授を経て、2012年より修文大学健康栄養学部管理栄養学科教授に。2017年一般社団法人HSPプロジェクト研究所を設立。バンダナ先生として知られ、講演会やメディア等でHSP普及に活躍中。著書に『加温健康法』(法研)ほか。
HSPプロジェクト研究所 https://www.youko-itoh-hsp.com/