これまで常識とされてきた「ひざを伸ばしてかかとから着地」という歩き方は、実は体を壊す可能性があると知っていますか? かかとに重心を置くのも、体全体のバランスを崩すことにつながるそう。特製インソール付きの新刊『足を守って一生歩く! かかと超厚インソール』の著者でカサハラフットケア整体院院長の笠原 巌先生に、体にいい歩き方と正しい重心について教えていただきました。
たとえば、人間が高いところから飛び降りるとき、少しの高さからだったとしても、ひざを伸ばしきってかかとから着地することはありませんよね。それと同じことで、歩行時のかかと着地は、 ひざ痛や腰痛、首の不調からくるめまい、頭痛、肩こりなどを引き起こす、とても危険な歩き方なのです。
着地は、足裏全体を地面につけるイメージで行うのが正解です。
「かかと重心」は体が不安定になり、姿勢も崩れる
また、かかと重心も体によくありません。
現代人の約8割に見られる、外反母趾や浮き指、扁平足などの足裏の異常があると、指の付け根とかかとの2点だけで体全体を支えることになり、重心がかかとに片寄ってしまいます。するとグラグラと不安定になり、それを体上部で補おうとして、体全体にゆがみや変形が起きてしまいます。顔面やあごの左右差、猫背、骨盤のズレなどが、そのメカニズムを証明する顕著な症例なのです。
足裏3点で体を支える「正しい重心」とは?
足裏の機能が正常であれば、指先、指の付け根、かかとの3点でしっかり踏ん張ることができ、重心も自然と前にくるので、体全体のバランスが安定します。姿勢もよくなり、体にゆがみや変形もなくなるので、慢性痛や不調の心配がありません。
インソールを靴に入れて、重心を正しい位置に!
かかとに寄りがちな重心は、インソールを入れることで正しい位置に戻すことができます。「かかと超厚インソール」なら、足をしっかり安定させる立体フォルムやかかと部分の厚みが、かかと寄りの重心を正常な「前重心」に戻してくれます。指先、指の付け根、かかとの3点で地面にしっかりと踏ん張れる前重心になれば、体のバランスも整い、全体にゆがみが出ることもないのです。
よく土踏まずを人工的に持ち上げるインソールがありますが、それだと足裏の踏ん張る力も、体全体のバランスを保つ機能も弱まるばかりです。土踏まずはフラットで、重心が前になる「かかと超厚インソール」ならば、踏ん張る力も復活し、足裏のアーチも再生されます。
インソールで足裏を整え正しく歩き、一生ものの健康を手に入れましょう!
<書籍紹介>
『特製インソール付き 足を守って一生歩く! かかと超厚インソール』
著 笠原 巌 講談社 定価:本体1980円(税別)
かかとを守る超厚底のインソールで、ラクに歩こう! インソールの素材は高弾性EVA。かかと部分は厚み1.6センチ、かかとをサポートするフチの高さは0.4センチ。併せて2センチのインソールが足を守ってくれるから、「長時間歩いても疲れにくい」「重心が正しい位置になる」「腰痛、ひざ痛などの緩和」「足裏機能の復活」「体の不調が改善される」などの効果が期待できます。インソールは、裏面のサイズガイド線を参考にハサミで簡単にカットできるので、足サイズ22~28センチの人ならば誰でも使用可能です。
モデル/本多麻衣
ヘア&メイク/木村三喜
イラスト/DNPメディア・アート OSC
編集協力/アイブックコミュニケーションズ
構成/松崎育子(編集部)
笠原 巖 Iwao Kasahara
外反母趾・浮き指・へバーデン結節研究家。カサハラフットケア整体院院長。 柔道整復師。過労性構造体医学(Gバランス理論)創始者。これまで46年間 にわたり、12万人以上の足を診て、「足と健康との関係」を追究。外反母趾・ 浮き指・扁平足、足へバーデン(仮称)などの不安定な足が引き起こす、ひざ、 腰、首などの痛みや肩こり、首こり、自律神経失調状態、うつ状態など心身の 不調「未病」を重力とのバランスで力学的に解明する。『特製オリジナル枕つき 安眠ウエーブ枕「極上」』(講談社)、『あなたの指先、変形していませんか?』(自由国民社)など著書多数。