スタイリスト、ミモレコンセプトディレクターの大草直子が着こなしのアイデアや日々の思いを綴ります。
今年の流行色の1つでもあるグリーン。グリーンと言っても、ペパーミントグリーンやミントグリーンなど、少し淡くて繊細な色がトレンドです。明度が高く、そして透明感がある色だから、暗くなりがちな梅雨の時期の、おしゃれも気分も明るくしてくれます。
流行の色だから着たい、というわけではないのですが、この淡いグリーンと、そしてこっくりと濃いグリーンが、とても気になります。同じグリーンでも、色味も濃度も違うこの2色。どうやってコーディネートする?
よもぎのような、ほっこりする渋いグリーンのコート。あ、このデュベチカのコート、微撒水のため、少しの雨ならレインコートとしても。くすんだ色なので、インナーは白ベースのTシャツ。ブーツは、同じ和菓子色(笑)、小豆のようなボルドーにしたかったので、絶妙な和の色が際立つように、ボトムは黒にしました。
そして淡いペパーミントグリーンのシルクパンツ。少し甘さのある色は、ダークネイビーを影のように使ってキリッと見せて、かつボトムをスタリングの主役として強く打ち出します。トップスにグリーン以外のパステルカラーや白を選ぶと、ここまでグリーンが立ってきません。色合わせは、その日の気分で決めると良いと思います。ネイビーで締めたので、合わせる小物は、オーガニックな色で優しく。ア ヴァケーションのペイズリーバッグと、肌になじむティキーズのビーサンに。
対して、こっくりと深いグリーンは、デニムも靴も、濃度を揃えて。同じくらい、強さのある色を選びます。デニムも色落ちしたLA風の、というよりはワンウォッシュくらいの深いブルー、さらにあまり加工がないものにして「白の要素」をあえて入れないように。靴は何色? と迷ってしまいますが、あくまで濃度を統一。ドラマティックな赤をセレクト。あ、クリスマスカラーなので、マッチングしないわけがありませんね。バッグは、「着こなしの輪郭」を明るくするためにエッグシェルカラーにしました。
こんな感じで、濃い色と淡い色。同じグリーンですが、スタイリングの方法を変えています。黒が大好きになって、Instagramの写真を見ても圧倒的に黒が多いのですが、色を着ると、やっぱり気分が少し晴れますね♡
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