――株価を見てハラハラして、「大事なお金が!」と焦ったりしないように……。
清明:全財産をかけて投資をしたらそうなりますから、バランスが必要ですね。
リスクがどれくらいとれるか、お財布具合、人生設計など人によって異なるので、「これがベスト」というものはないと思います。
弊社もさまざまな情報を発信していますので、情報を取り入れて、恥ずかしがらずに詳しい人に話を聞いてもいいと思います。私自身も経験していますが、理解できれば、投資は怖くないんだなと思いましたから。
余裕のある資金で少しずつ投資をして、成功体験を得て、またさらに増やしていく。そして収入を増やすことも同時に考えていく。そうやってお金と楽しく付き合っていくのがいいなと思っています。
――お金と楽しく付き合えず、「お金を使うのが怖い」「お金を貯めないといけない」と不安な人も多いですが……。
清明:幸せの価値観をどこに置くか、ですかね。
私は、お金を数字で見ることでは幸せになれないと思っているんです。そのお金を使う(人や体験に投資する)ことで「どれだけ笑って過ごせるか」「楽しい仲間をどれだけ増やせるか」というところに価値を感じているからです。
一人で閉じ込もっていたら、それは叶えられません。人間はソーシャルな生き物なので、人との接点に刺激をもらえると考えています。自分からも刺激を与えられるような発信をしていきたいですし、人とインタラクティブにつながりながら、その輪を大きくして成長していきたいです。
何歳まで生きるかわからないので、備えはもちろん必要ですが、今の楽しみや成長も必要。いつかみんなで過ごせるシェアハウスを建てられたらという想いがあって、そのためのお金は増やしていきたいと考えています。
お金が目的というよりは仕事の幅が広がれば、人の輪も広がる。だから仕事もがんばるといったサイクルでいたいですね。
――清明さんに、お金の話もいろいろ聞きたいという方は多いと思います。
清明:でも本当に、周りからはなかなか聞かれないんですよ。この記事を読んだ友人が聞いてくれるでしょうか(笑)。
取材・文/西山美紀
構成/片岡千晶(編集部)
前回記事「「コロナをチャンスに」と投資を始めた人が多いという事実【マネックス証券社長・清明祐子さん】」はこちら>>
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