3.ニーズを先取りしたコミュニケーション
またリモート環境でもクライアントから高い評価を受けるフリーランスが意識的に行っているのが、丁寧かつ相手のニーズを先取りしたコミュニケーションです。人事系フリーランスのDさんは、人事制度の改定や組織開発の業務に取り組んでいます。

 

「私の場合は企業の経営者の方々とのやりとりが多く、かつリモート中心になるとみなさんお忙しいので連絡が取れにくくなったり、相手の中でプロジェクトの優先順位が下がってしまうこともあります。『いま、こういうことに取り組んでいます』という状況共有のメールをお送りしたり、『~という情報をいただければ分析しておきます』『次の段階へ向けて提案書をまとめてみました』など相手のニーズを先取りして積極的にこちらから連絡すること心がけています」(Dさん)。

このほか採用業務を請け負う人事系フリーランスのEさんからは、「社員の方同士の潤滑油になることを意識している」という言葉も。

「社員の方同士って率直なコミュニケーションが難しいケースが少なくないように感じます。お互い360度評価の対象だったりすることもあるので、ストレートに質問しあったり疑問を提示しあったりが難しい場合があるというか……。テレワークが浸透してオフィスに常駐しないぶん、余計にコミュニケーションに難しさが出てしまうこともあります。そういう雰囲気を感じとったときは私のほうから『○○さんに聞いてみましょうか?』と先回りして、社員の方同士が少しでも業務を進めやすくなるように動いています」(Eさん)


いかがでしたでしょうか。テレワークが浸透してくると、働く人に求められるのは「自律性」だと言われています。物理的に姿が見えないからこそ、互いが信頼して成果を出すために自ら考え自ら動く姿勢が求められるのです。これは社員でもフリーランスでも一緒でしょう。

今回取材したフリーランスの方々から感じたのはこうした自律的な姿勢でした。働く時間や場所がますます自由になる時代。少しでも読者のみなさんの今後の働き方のご参考になればうれしいです。

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