南青山にあるコンセプトスタジオ「veda(ヴェーダ)」。
ヨガを中心に、瞑想・マインドフルネス・食育(料理)など、日常生活をアップデートするヒントにあふれたクラスが人気を集めています。ヨガスタジオではなくコンセプトスタジオとしているのは、「ポジティブなライフスタイルやウェルネス全般を発信するスタジオとして、入り口はいろいろあっていい」という考え方からきています。
「veda」の代表を務めるのが吉川めいさん。日本人女性初のインド総本山KPJAYI公認アシュタンガヨガインストラクターであり、現在はadidasヨガアンバサダーとして広告モデルも務めます。
これまでvedaはスタジオレッスンのみでしたが、新型コロナウイルスが本格的に流行する前にいち早くスタジオを閉め、オンラインレッスンに切り替えました。
変化が大きく不安が多い時期だったこともあり、特にマインドフルネスのクラスは受講者の方から「今この話が聞けてよかった」と大きな反響があったそう。
共感するのに忙しいあなたへ。自分軸を知るマインドフルネスをはじめよう【吉川めい】>>>
前回、ミモレでもマインドフルネスについてのお話を伺い、「これは今こそみんなで体験したい!」ということで、7月11日(土)にミモレ読者限定で無料オンラインレッスンを開催していただくことになりました!
内容は、ネガティブな気分のリセット方法を知るマインドフルネスと、体と呼吸と心を整えるヨガ、ガイデッドリラクゼーションの3本立て。
今回のクラスはもちろん初心者の方も大歓迎。ヨガのクラスに出るとなると「体が硬くても大丈夫?」「運動が苦手なんですけど……」といろんなことが気になってしまうけれど、どんな方でも大丈夫。めいさんは「ヨガはポージングじゃなくて心が大事」と話します。
「ヨガはポーズをとるエクササイズではなく、体と呼吸と意識を合わせていくことなんです」
体と呼吸と意識をあわせていくとはどういうことなのか、めいさんにお話を聞きました。
自分が「届く」と思ったところまで体が「届く」。意識の一致が大切
ヨガはポージングじゃなくて心が大事とはいえ、決まったポーズがある以上、どうしても正解があるような気がしてしまいます。めいさんが言う「心が大事」というのは、たとえ体が硬くて届かなくても、そのポーズをとろうとする意思が大切ということなのでしょうか?
「そうです。たとえば“ながら運動”ってありますよね? スマホでドラマを見ながらバイクを漕ぐ、みたいな。あれって、意識と体が別々の方向を向いています。ヨガはその逆で、体がやることに意識を向けて、呼吸をすることに意識を向けるもの。体・呼吸・意識を合わせていくことなので、どんなに体が硬くてもいいから吸いながら手をあげて、吐きながら前屈して、ってガイドしていくんです。そうすると、どんなに体が硬かろうと、その人の体の中で意識と体が統一したって感じるときにすごく心地が良い瞬間が訪れるんです」
意識をして体を動かしてみると、自分のイメージするように動かない体に気づきます。前屈したときにつくと思っていた指先がつかない、思ったよりも体が重い、など。こういった意識と体の不一致はストレスのもとになる、とめいさんは続けます。
「体と意識の不一致がどれだけ気持ち悪いかというと、たとえば高いところにあるものに取れると思って手を伸ばしたら届かない四十肩とか。届くつもりで伸ばした体が届かないことってすごくストレスを感じるんです。反対に、もう手足が不自由な老人の方であっても、自分の可動域を知って、自分の思ったように体を動かせると快感を感じます」
「大切なのは体の硬さではなくて、今自分の体はここまで動くを知ること。そして意識と体が一致すると、自発的に“ありがとう”と体に感謝する波長が出てくるんです。そうすると体は喜んで“もっと行ける!”となる。『ここを伸ばすと気持ちいい』など自分の感覚の中に成功例をどんどん作っていくんです。どんな人でも体は完璧ではなく有限です。不自由な中での統一感を感じられたときにどんな人でも気持ち良さを感じられると思います」
正解ばかりを選ぼうとすると“恐れ”に背中を押されることになる
意識と体を統一していくヨガの営みは、「自分を知る」という意味で、前回お話を聞いたマインドフルネスとつながっている印象を受けました。ヨガとは自分の中での意識と体の統一なのでまわりと比べる必要はない。めいさんはさらに、何かを始めるときに不安が先に来ることの危険性についてもお話してくれました。
「やってみる前に不安が先立ってしまうのは、ヨガだけじゃなくて何にでも言えることだなと。たとえば離婚した人のことをバツイチって言いますけど、これって言葉が間違っているなと感じていて。バツって不正解なイメージがあるけど。だって離婚が正解の人ってたくさんいるじゃないですか! 人生の選択において正解を選ぼうとするマインドの裏には不正解を恐れる自分がいるんですよ。そうすると、自分の選択の後押しをするものは“恐れ”になります。恐れをモチベーションに人生を生きることになっちゃうから、なかなか新しいことを始められない。自分で自分の可能性を閉ざしてしまうことになるんです」
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