〔ミモレ編集室〕の看板コンテンツのひとつ、「ライティング講座」。
「Web媒体で記事を書くライターになりたい」、「文章力を高めて仕事に生かしたい」、そんな志を持つ〔ミモレ編集室〕メンバーが、ミモレ副編集長のバタやんこと川端里恵さんから、「Webライティングに必要なもの」とは何かを、わかりやすく教えてもらっています。
「ライティングってどうやって学ぶのだろう?」と、ちょっと気になっているあなたへ、〔ミモレ編集室〕の言山寧子より、6月29日に開催されたライティング講座の内容をお伝えさせていただきますね。
「ライティング講座」第3回目となる今回のテーマは、「Webメディアに必要なもの ②読み手の満足度を上げる」です。
第1回、第2回目では、書き手としての心構えやモチベーションを持続させる方法など、マインド面についてのお話でした。満を持して、いよいよ実践編。どうしたら自分の記事に目を止めて、最後まで読んでもらえるのか。まずは、Webメディアの特性を知ることからレクチャーが始まりました。
なぜWeb記事は、最後まで読まれにくいの?
文章を、印刷された紙で読むときと、Web画面で読むときとでは、目線の動かし方が変わります。例えば雑誌なら、横方向にパラパラと全体をめくってみて、じっくり読みたいものがあれば購入する、というステップになると思います。
一方、Web記事は、縦方向にスクロールしながら読んでいくので、紙のように全体をざっと見ることがしづらいですよね。そのため、期待した内容ではなかった場合に、読み手が途中でページを離れてしまうという課題があるのです。
では、最後まで読んでもらうには、どうしたらよいのでしょう?
それには、まず「文章を短くする」ことだと、バタやん先生は語ります。
記事を読んでもらうということは、読み手の時間を奪うということ。
思い入れのあるテーマほど、あれもこれもと書き連ねたくなりますが、「文章は短く」を心がけ、2分ほどで読み終わる800文字で、1つの記事をまとめるのがよいとのことです。
ちなみに、ミモレ編集部のみなさんは、40分ほどで800文字の記事を書き終わるのだそう!プロの仕事には「スピード」も重要なのだということがよく分かります。
「おもてなし」の気持ちで、リード文を書こう
Webページにアクセスしたときに最初に表示される部分は、「ファーストビュー」と呼ばれる、ホテルでいうフロントのようなものだといいます。フロントは、館内の魅力やサービスをご案内して、お客様の期待値を上げる「おもてなし」の場所。Web記事では、タイトル下の短い文章である「リード文」が、その役割を担います。
よいリード文とは、どういうものなのでしょうか。
ここで、川端メソッドの登場です!
<リード文で押さえるべき3つのポイント>
① なんで今?(いま語られるべき背景を説明する)
② なんでこの人?(書き手とテーマを関連づける)
③ 読むとどうなる?(得られる情報などのメリットを知らせる)
リード文に必要なのは、説明力。
凝った言い回しをするよりも、3つの要素で簡潔にわかりやすく伝えるのがよいそうです。読み手のメリットを手短に伝えるこちらの手法は、Web記事だけでなく、営業トークや企画書を作るときにも役に立つとのこと。
ここ、テストに出るところです!(笑)
「クライマックス」と「お見送り」で、読み手の“反応”を引き出そう
ところで、ミモレでは、読者のコメント欄が記事のすぐ下にありますよね。
大草編集長の時代から「コメントも含めて記事」と考えられているため、このような形になっているのだそうです。ですので、読者からの“反応”を引き出すことも、Webライティングの大事な要素。
こちらも2つのポイントに整理されています。
<読み手の反応を生み出す2つのポイント>
① “反応”ポイントを作る「クライマックス」
読み手にとっての新たな発見や、印象に残るエピソードや言葉などを入れて、見せ場を作ること。
また、「誰に届けたいのか」想定読者を決めると、言葉の選び方がシャープになるのだそうです。
② “反応”しやすさを作る「お見送り」
読み手にレスポンスの余地を残した結びとすること。
正解はこれだと決めすぎずに、「私はこう思うけど、みなさんはどうですか?」と問いかけることで、双方向のコミュニケーションが生まれるのですね。
最後に、〔ミモレ編集室〕に投稿するブログを書くときに、スタンプの種類やコメントの数といった読み手の“反応”を具体的な目標として設定することを「実践課題」として先生から提示され、今回の講座は終了となりました。
いかがでしたでしょうか。
「文章を書く」とひとくちに言っても、媒体が紙なのかWebなのかで構成要素が変わるし、誰に届けたいのかで言葉の選び方も変わってくる。ライターって、まるで変幻自在の役者みたいな仕事なのだなぁと、今回の講義を通じて感じました。
「講義」と聞くとつい固く構えてしまいがちですが、参加者からのコメントや質問を交えつつ、毎回とても和気あいあいとした雰囲気で進められています。とても濃い内容ながらも、バタやん先生のおっとりトーンの語り口や、川良編集長の絶妙な合いの手、優しさのにじみ出る代さんの進行など、癒し要素も満載!
学びながら癒されるって、なかなかない体験ですよね。
こんな講義を毎月受けられる〔ミモレ編集室〕、あなたも参加してみませんか?
言山寧子さん
コトヤマヤスコと申します。 ミモレ大学二期生、コメント欄ではkotoyaで投稿しています。 儚く美しいもの、古く味わいのあるものが好きです。 現在は堅い会社で広報っぽい仕事をしておりますが、いつか京都でブックカフェ兼ギャラリーを開くという野望を抱いています。