7月3日に〔ミモレ編集室〕で開催されたリップシャッツ信元夏代さんへの公開取材。 
前回は、人が説得される3要素を入れたスピーチのコツを教えていただきました。 
今回は、いざ実践編です!
〔ミモレ編集室〕コミュニティマネージャーの代麻理子さんが、自己PRスピーチに初挑戦。その場で信元さんにコーチングしてもらい、より魅力的なスピーチにするためのポイントを指南していただきました。〔ミモレ編集室〕のNupiが、その様子をお伝えいたします。 


最初の7秒−30秒で心を掴む 


〔ミモレ編集室〕メンバーら約50人を前にしてのオンラインスピーチに、少々緊張気味の代さん。「(原稿を)読んで、内容を絞らなきゃと思って……」と言いかけると、「言い訳は結構です!やってみましょう!」と信元さんからすかさず喝が入りました。気を取り直してスピーチスタートです。 

「キャリアを築く前に結婚したことを後悔したくない。これが私の出発点でした」 

普段のおっとりとした表情とは違い、真剣な眼差しで始まったスピーチに、聞き手は一気に引き込まれます。 
23歳で職場結婚後、退職。その後8年間、歳の近い3人の子育てと、就労経験が1年しかないというコンプレックスを抱え

「自分で選んだ道だからと、働くという選択肢をずっと見ないようにしてきました」 

オンラインスピーチに初めて臨む、〔ミモレ編集室〕コミュニティマネージャーの代麻理子さん 


ここまで約2分。信元さんは「”7秒ー30秒ルール”が実践されていますね」とにっこり。信元さんが提唱する"7秒ー30秒ルール"とは、スピーチは最初の7秒で印象が決まり、30秒で面白いかどうか判断されるというもの。「意思表明を最初にボンと持ってきていて、7秒で心を掴んでいますよ」。 
 

 

ストーリーには「6つのC」を 


スピーチは続きます。 
子育て奮闘中に、ベストセラー本「LIFE SHIFT(ライフ・シフト)」に出会った代さん。 

「人生100年も生きるんだと衝撃を受け、子どもが巣立った後に何がしたいか真剣に考えるようになりました」

そう思いつつもなかなか行動に移せないなか、交通事故に遭ってしまいます。そこで 「いつどういう形で人生が終わるか分からないなら、いつ終わったとしても後悔のないように生きなきゃ」と決意。興味のあった編集者を目指して日々ブログをシェアしていたところ、声が掛かり、ライターとしての人生をスタートさせます。 
 
「ドキドキを続かせる面白い構成です」と信元さん。 
ここで、聞き手の共感を得られる「6つのC」を入れたストーリー構成を教えてくださいました。まずは主人公(Character)と、危機が訪れる前の状況や環境(Circumstance)を設定。次に困難や問題(Conflict)が立ちはだかり、それを解決するきっかけとなる事柄(Cure)に出会って変化(Change)が訪れます。そして最後に、その結果得られた新たな状況や学び(Carryout)を描く、という構成です。この「6つのC」を順番に、Cureを頂点とした山を描くようなストーリーを展開すると聞きやすいそう。
 
「代さんには、本との出会いと編集者に声を掛けられた時の2つの山(Cure)があります。そして本に出会った後に解決に向かわず、交通事故というConflictにまた戻る。収束に向かうと思わせてまた戻る、というのも面白い構成です」。1つの綺麗な山を描くために「事故と本との出会いの前後関係をずらしてもよいです」と、裏技も伝授していただきました。 


具体的に“見える”言葉選びが大事 

 

もう一つ、スピーチに欠かせない大切なポイントを教えてくださいました。 
それは「目に浮かぶような情景を入れる」ということ。例えば「子育てに奮闘」という表現より「3歳の子に食事をあげていたら、5歳の子が何かを壊してしまい、その間に3歳の子がテーブルから落っこちて、今度は7歳の子が『ママー』と呼んでいる」というように、情景が見えてくるような言葉選びが大事なのだそうです。 

代さんのスピーチをメモしながら、瞬時にコーチングするリップシャッツ信元夏代さん 

約7分間の代さんのスピーチは最後、こう締めくくられました。 

「未経験だから、キャリアを築いていなかったから、まだ手がかかる子ども達がいるから。数々の『私には無理』は何歳からでも変えていくことができる。人生残り50年以上あるかもしれないし、明日突然終わるかもしれない。今日まで目一杯やり切ったなと感じる日々を皆さんと一緒に送っていきたいと思います」 


経験に裏打ちされた、代さんからの熱いメッセージに、信元さんや〔ミモレ編集室〕メンバーからはたくさんの拍手喝采が送られ、公開取材は終了しました。 

みなさん、いかがでしたか?
今回、代さんのスピーチを聞いて、著名人のような壮大なストーリーでなくても、その人の経験や乗り越えてきた困難、そこから得た気付きに共感し、心動かされるものなのだと実感しました。そして私も、「6つのC」を盛り込んだ、自分が主人公のストーリーを書いてスピーチしてみたい!と強く思いました。 
実際、〔ミモレ編集室〕では、スピーチをやりたいというメンバーが次々と手を挙げ、密かにスピーチ会開催の話が進んでいます。みなさんも、自分にしか語れない自己PRスピーチに挑戦してみませんか?

Nupiさん

はじめまして。お祭り大好きな、江戸っ子主婦です。小学生と高校生の娘がおります。 目下興味があるのは、お腹周りのシェイプアップ、断捨離、中学・大学受験です。宜しくお願い致します!


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                          インタビュー/代麻理子