女性は更年期に差し掛かるとさまざまな不調に襲われるものですが、それが更年期によるものかそうでないのかは見極めが難しいところ。女性にとって身近で気兼ねなく相談できる生涯のかかりつけクリニックを目指し、婦人科診療とエイジングケアの最先端治療をおこなっている『成城松村クリニック』の松村圭子院長が、症状別の対処法について教えてくれました。 


まめもんさんからの質問

Q. 子宮を摘出しているため、今の不調が閉経によるものか分からず不安です。


38歳の時に筋腫で子宮を全摘出しているため、今まで自分が更年期なのか分かっていませんでした。よく言われるホットフラッシュもなく、唯一感じていたのは「おりものがほとんどなくなったかな?」くらいで気にとめていなかったのですが、今年に入り不動性のめまいを経験し、仕事もしばらくお休みしました。それと同時期に左半身が麻痺して感覚がなくなりました。頸椎ヘルニアのせいかと整形外科に相談したら「すぐに脳外科に行って下さい」と紹介状を渡され、MRIを撮りました。ですが脳に異常はなく、「女性によくある症状だと思うのでしばらく様子を見て下さい」とのこと。その通りで、しばらくすると痺れはとれました。

それからというもの、今まで風邪すら引いたことがなかったのにあまりにも身体の不調が出てくるので不安になり、すでに閉経しているのかどうか、婦人科で血液検査をしていただきました。結果は「完全に閉経していますね」とのことでした。閉経がいつだったのかは、もともと生理がないので分かりませんが、いきなりこんなにもいろいろな症状が一気に出てくるものなのでしょうか? 運動も頸椎ヘルニアでできなくなり、精神的にかなりまいっています。今は飲み薬でホルモン治療を始めました。それと同時に、雑誌でよく見るエクセルと言うサプリも飲み始めました。血圧も昨年まで高くて90台だったのが、閉経と聞いたからか、最近は110を超えるようになりました。

今の自分にできることはホルモン治療ぐらいでしょうか? 頸椎ヘルニアで運動もできず、なんだか最近は腰痛にも悩まされ、ご飯の支度で立っているのすら辛くてサポートを巻いています。不安の渦に巻き込まれてしまいそうです。何かアドバイスをいただけると心強いです。(53歳)
 

 

特別ゲスト 松村圭子先生の回答

A. 更年期は、婦人科系以外のさまざまな不調が出てくる時期でもあります。


まめもんさんのおっしゃる不調には、更年期特有のものとそうでないものがあります。子宮筋腫で子宮をとっていらっしゃるため、閉経の時期が分からないとのことですが、めまいや血圧が高くなるといった症状は更年期に多い症状ですので、更年期による不調の可能性が高いと思われます。

一方で、痺れや頸椎ヘルニアというのは更年期特有の症状ではありません。ホルモン治療は更年期特有の症状に対しておこなうものですから、痺れや頸椎ヘルニアといった症状に関してはそれとは別に治療をしていくことが必要になってくるでしょう。

痺れや頸椎ヘルニアが起こっていることに関しては、加齢によるものなのか別の原因によるものなのか、この場では何とも言えません。ただ、必ずしも更年期だからというわけではないと思います。たまたま更年期の時期と重なった、という可能性が高いでしょう。加齢とともにいろいろな不調が出てくるのは誰しもあることですから、他の病気の可能性を考えることも必要です。まめもんさんのような場合には、それぞれの症状に合わせて1つ1つ丁寧に治療していくことをお勧めいたします。

おそらくまめもんさんは、あまりに一気に様々な不調が出てきてびっくりされたのでしょうね。ですが女性が更年期を迎えるくらいの年代というのは、更年期以外にも身体のいろいろなところから不調が出てくるものなのです。だからこそ、これからはしっかり体をメンテナンスしていく、そしてライフスタイルを変えていくことが必要です。今までと同じような無理はきかないのだと自分に言い聞かせ、生きるスピードを緩めましょう。そういう意味では、更年期というのは自分のこれからの人生を考えていく良い転換期でもあるのですよ。
 

PROFILE
 取材・文/山本奈緒子

 

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