身体が辛い、けれどもこれといった病気ではないという更年期症状は、どう乗り切るのが良いものなのでしょうか? 女性にとって身近で気兼ねなく相談できる生涯のかかりつけクリニックを目指し、婦人科診療とエイジングケアの最先端治療をおこなっている『成城松村クリニック』の松村圭子院長に教えてもらいました。

 


イッディさんからの質問

Q. 夏になると上半身は暑く、下半身が冷える。更年期症状と分かっていても辛くてたまりません。


3年前に閉経しています。悩みは夏の冷え症です。冬は辛くありませんが、湿度と気温が高くなると上半身、とくに首から上に汗をかきます。一方、下半身は冷えます。素足にサンダルなど全く無理です。胃腸や、太ももの横(二の腕も)は、氷のように冷たいです。セルライトが原因だと分かっているので、スクワットなどの筋トレや、そこの部分のマッサージなどおこなっております。デスクワークの際は、電気ひざ掛けの電源をオンにしています。

そして、最大に悩ましいのは就寝時です。横になると、首から上にびっしょり汗をかき、夜中に二、三度、上半身の衣類を交換するほどです。下半身は冷たいので、フルレングスのパジャマを着用し、レッグウォーマーをして寝ています。家にいるときは夏でも床暖房をつけています。この状況が、かれこれ5年くらい毎年夏に起こります。食事も、「まごわやさしい」※を心がけ、冷たい飲みものは避けています。更年期の症状であると理解はしていますが、毎夏、憂鬱でなりません。あらゆる対処療法を試みていますが、なかなか改善しません。何か、改善に役立つことがあれば教えてください。(55歳)

 

特別ゲスト 松村圭子先生の回答

A. 更年期症状は、その症状が出ている時にしっかり治療するのが大切です。


これは典型的な更年期の症状ですね。部分的にすごく汗をかいたり、逆に冷えたり……。いわゆる“冷えのぼせ”で、わりと更年期の特徴的な症状なのです。そうと分かっていても、本当につらい症状ですよね。

このような更年期特有の症状には、ホルモン補充療法が比較的よく効いてくれます。とくにイッディさんのように、症状によって日常生活に支障をきたしている場合におすすめできる治療法ですので、ぜひ一度、婦人科を受診して相談されてみてください。また、“冷えのぼせ”には漢方薬治療も比較的効果が期待できます。

このような更年期における一過性の症状の場合、「決して病気ではないから」と放っておいてしまう方も多いのですが、それはあまりおすすめできません。たとえ病気でなくても辛いのは事実なのですから、我慢したりせず、それが起こっている時にしっかり治療しましょう。それが更年期も快適に過ごす秘訣です!

※「まごわやさしい」:医学博士の吉村裕之氏が提唱する健康的でバランスのよい食生活のための標語。ま…豆類、ご…ごま、わ…わかめなどの海藻類、や…野菜、さ…魚、し…椎茸などのきのこ類、い…いも類、というように、生活習慣病予防に効果的な和の食材の最初の頭文字をとっている。

PROFILE
 取材・文/山本奈緒子

 

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