■知っておきたい基本の結び方


ご紹介したしずくバッグや、エコバッグを作るときに使用するのは、ふろしきを扱う際に基本となる「真結び(まむすび)」と「ひとつ結び」です。

真結びは、ほどける心配のない結び方で、強く結んでもちょっとしたコツでスルリとほどけます。ひとつ結びは、くるっと回して引っ張るだけの簡単な結び方でサイズ調整などに役立ちます。

 

【真結びの結び方】


1. 結びたい2つの角を、図のように交差させる 

 

2. AにBをからませ、左右の角を引っ張って同じ長さに整える

 

3. Aを左にたおし、図のようにBを上からからませ、左右に引っ張る

 

4. 左右が均等になるように固く結ぶ(結び目が横方向になっていればOK)

 

【ひとつ結びの結び方】


1. 結びたい角を持って輪を作る

 

2. 先端を輪の中にくぐらせる

 

3. 先端をしっかりと引っ張り、固く結ぶ

 

 

ふろしきは、結ぶ位置や方法を変えるだけで、何通りものバッグが簡単に作れます。お買い物用のエコバッグや出先で荷物が増えたときのサブバッグはもちろん、お気に入りのデザインのふろしきを使ってメインバッグとしておしゃれを楽しむことも。便利なふろしきバッグを、暮らしのさまざまなシーンで活躍させてみてくださいね。

山田悦子さん
京都市出身。京都のふろしき製造卸業 山田繊維株式会社・ふろしき専門店むす美の広報を務める。ふろしきの魅力、日本文化の素晴らしさを伝えるために、講演会やメディアなどを通して、現代に合ったふろしき活用法の提案やスタイリングを行なっている。

『京都の風呂敷屋さんが教える 一生使える! ふろしきの結び方・包み方50』

著者:山田悦子 PHP研究所 1300円(税別)

レジ袋の代わりに、サブバッグに、そして生活の彩りに。あらゆる場面で使える、50もの「ふろしきワザ」を、京都のふろしきのプロが教えてくれる一冊です。


撮影/木村正史
ヘアメイク/諏訪田佐知子
モデル/西川 歩・西川羽瑠
構成/金澤英恵