ちなみに、早期からの性教育に力を入れているオランダでは、他の欧米諸国と比べ15歳までの性交渉体験率が低いんだそう。

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親は「早くにセックスのことを教えたことで、実践したらどうしよう」と心配しがちですが、リスクも含めて正しい知識を学ぶことで「NO」と断る判断もできる、と村瀬さんは言います。
さらに、「子どもだから」という理由で親が子どもから性を遠ざけたり隠したり、はたまた「妊娠したらどうするの」と脅すような態度は教育的ではないとも話されていました。

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また自分が不快に感じたことを「イヤ!」と主張することはわがままではなく、性犯罪の抑止につながり、相手の「NO」も大切に考えることができると言います。

 

村瀬さんは性教育を、学ぶことで性的トラブルに適切に対応できる人間力が育まれる教育であり、自己肯定感を高める教育である、と説明されていたのが印象的でした。

親も一緒に性を学ぶことで、親と子はまったく別の人間であり、尊重すべき他人であることを改めて理解できる。それがひいては、多様な社会の実現につながっていく――。そんなことを本書から感じることができました。

「でも具体的になにからはじめればいいの?」という方。まずは「プライベートパーツ」から伝えてみてはいかがでしょうか。

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『おうち性教育はじめます 一番やさしい!防犯・SEX・命の伝え方』

著者:フクチマミ、村瀬幸浩 KADOKAWA 1300円(税別)

いつ、誰が、どんな風に伝えればいいか悩みの尽きない子どもの性教育について、手取り足取り級の具体的な説明で取り組み方を教えてくれる話題の書。改めて大人が真摯に、性に向き合うきっかけとしても最適です。

構成/小泉なつみ
 
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