実は今、人生で一番体重が重い。でもこれがベスト

 

スキンケアの研究以外にも、中村さんはヨガやパーソナルトレーニングを続けていたり、食事もお味噌汁を毎日飲んだりと、多方面から“美”というものに向き合っています。

 

「食べることが大好きで、お酒も飲みますから、全然ストイックなわけではないんです。でも、だからこそバランスを取らなくては、と思っていて、運動や食にも気を遣うようになりましたね。

というのも、女性は冷えることが良くないと言いますけど、30代になってからはそのことを身に染みて感じるようになりました。もともとかなりの冷え性だったのですが、それがどんどん悪化し、岩盤浴に入っても出た2秒後には冷えている、というような状態に。これはどうにかしないと危ないと思い、“食事+運動”でアプローチし始めたんです。
そうしたらここ何年かはだいぶ改善されただけでなく、風邪も引きにくくなりました。体って全部つながっているんだなあと感じた経験ですね」

食と運動をプラスしていくなど、30代を過ぎてからは、「減らし過ぎないこと」も意識しているとも言います。

「実は今、人生で一番体重が重いんです。この年齢になると、太ることよりも顔がコケることが気になるようになって……。だから体重も、今はこれぐらいでちょうどいいかなと思っています。今後も“元気な体重”をキープしていくことが目標ですね」

ストイックに偏ることなく、バランスのいい美しさを追求している中村さん。最終目標は、意外なことに「“隙”のあるおばあちゃん」とのこと。

「私が好きなのは〝完璧すぎない美〟です。ファッションもメイクも、歳を重ねるほど清潔感を保つことに気をつけながらも、完璧に身を固めるのではなく、どこか隙のあるおばあちゃんになるのが理想です。でも“美しい隙”って内面からくるものだから、自身の生き方が反映される。何よりも難しいですよね」

 

その内面の美において、中村さんにはある忘れられない映画があると言います。それはスウェーデンの映画監督イングマール・ベルイマンと、彼のミューズとなった女優リヴ・ウルマンの40年にわたる絆を追ったドキュメンタリー『リヴ&イングマール ある愛の風景』。スクリーンにはリヴ・ウルマンの若い頃から70代くらいまでも映し出されていたそうです。

「若い頃のリヴ・ウルマンはコケティッシュな魅力にあふれ、もちろんとても可愛いのですが、40代、50代、60代と年齢を重ねていく中で、どんどんお化粧は薄くなり、素の魅力が引き立つ女性へと変貌していきます。そして私は、最後に70代でインタビューを受けているときの彼女が、一番綺麗だと感じました。

お化粧も着飾ることも全くしていないのに。あの歳の重ね方は、生き様すべてをひっくるめたものなんだろうなあと唸ってしまいました。周囲の女性を見ていても、歳を重ねるほど外見は内面を映し出していると感じます。まっとうに、丁寧に生きることを大事にしつつ、清潔感を損なわないための美容も頑張りつつ……という感じで歩いていきたいですね」


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構成/片岡千晶(編集部)

 
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