幼い頃、母の再婚で大富豪・八神家の一員となったものの、縁を切って家を出た手島伯朗のもとに、突然現れた謎の美女・矢神楓。腹違いの弟・明人の妻を名乗る彼女の口から語られたのは、義父の死が目前であること、そして遺産相続人である明人が行方不明であることだったーー。東野圭吾原作の『危険なビーナス』は、そんな華麗なる一族の遺産相続争いを、キャラ立ちした登場人物とスリリングかつコミカルに描くラブサスペンス。6年ぶりのドラマ出演で伯朗(はくろう)を演じる妻夫木聡さんと、謎の美女・楓(かえで)役で最高のコメディエンヌぶりを発揮する吉高由里子さん、その対談のコミカルなやり取りに、ドラマへの期待も膨らみます。
お酒片手にテンション高く現れて。
イメージ通りの方だなと思いました(妻夫木)
吉高由里子さん(以下、吉高):お仕事では「はじめまして」ですよね。
妻夫木聡さん(以下、妻夫木):前にカラオケをしてる時に、お酒をもったあなたがテンション高めに合流してきたことはあったけど(笑)。共演は初めてですね。すごく人懐っこいイメージだったけど、想像以上でした。最初から心の距離がほとんどないくらい縮めてくる。どんな話をしたっけ? 一番長く住んだ地区はどこかとか、食べ物は何が好きかとか……あ、最後の晩餐で何食べたいか?って聞かれたね。
吉高:長いテーブルのセットがあるので、最後の晩餐だな、何食べる?肉だな、どの肉かな?とか。妻夫木さんもすごく親しみやすい方だから、私にとっては楽しみな4ヶ月。妻夫木さんは我慢の4ヶ月ですね(笑)。
妻夫木:でもおかげさまで現場はすごく明るいです。吉高さんがムードメーカーになってくれて。
吉高:妻夫木さんこそ、本当に裏表のない、正直で気持ちの言い方で、お話がすごく面白い。これまで仕事ではご一緒していないのでお互いそれほど知らないんですけど、信頼できるって思えちゃう。ドラマで妻夫木さんが演じる伯朗(はくろう)と似てるかもしれない。
楓は吉高さんそのもの。
明るくチャーミングだけどいろんな顔を持ってる(妻夫木)
妻夫木:伯朗は一見、単純でペラっとした表面的なタイプに見えるんだけど、過去に囚われた人でもあるし、意外と深く考えてるし。その奥に秘めたものがにじみ出るように演じたいなと思ってます。東野圭吾さんの作品の主人公って「ガリレオ」みたいなデキる人のイメージあるけど、伯朗は頼りないし、妄想癖はあるし、人間味溢れるというか。役者としては「ダメな部分も幅広く演じられる面白い役」とポジティブにとらえていますが。
吉高:伯朗は女の人に弱いですよねえ。ちょっと可愛いだけで「すごくカワイイ~!」に見えちゃう。
妻夫木:楓は、普段の吉高さんそのまんまだよね。いろんな顔を持ってて、とらえどころのなさをすごく体現してる。
吉高:楓はすごく明るくてチャーミング、でも正義感が強くて譲れない部分もある人。色んな表情があって、何が楓の正体なのか、もしかして楓が犯人じゃないかと、いろんな推測をされるような表情を見せていきたいです。
妻夫木:ちょっとマジになったときとかすごく魅力的だし。小説のイメージとはひと味違う、チャーミングな楓になってるんじゃないかな。
吉高:もう少し人間っぽい感じ。逆に伯朗に振り回される展開もありそうな気がする。
妻夫木聡さん&吉高由里子さん、息ぴったりのツーショット
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