ライターさかいもゆるがアラフォー以上で結婚したカップルへのインタビューを通じて、結婚とは、夫婦とは何かを考える連載。前回に続き、43歳で7歳年下の彼と結婚した「希望の星」美和さんへのインタビューです。

42歳でプロポーズされたのは沖縄のパワースポット効果!?【晩婚さん体験談】_img0
美和さん(47歳)、和之さん(40歳)。30代は仕事に打ち込み、気づけば10年恋をしていなかった美和さん。アプリでの出会いやスピリチュアルに頼ってもうまく行かずにあきらめたときに、目の前にいた運命の人、和之さんの存在に気づいて自分からアプローチ。43歳で見事ゴールインし、勤めていた会社では退職後も「希望の星」と語り継がれている。


前回の、美和さんが和之さんと付き合うためにした1時間に及ぶプレゼンの内容、気になりますよね(笑)。

 

美和さん:優しいし素晴らしい感性の持ち主だし、私が美しいものを美しいと思ってくれるし、家族を大事にしているから、みたいなことを延々と話しました。


無事付き合うことになり、そのときに「呼び名はどうしようか?」と話し合ったというエピソードにもキュンとしました。

そこから2週間後のクリスマスには「結婚を前提に付き合おう」と言ってもらえたのですが、42歳だった美和さんは当時36歳だった和之さんに、「すごく嬉しいけど、私はもう子供は産めないかもしれない年齢。うちの両親は覚悟していると思うけど、あなたの両親にもそれでも大丈夫か確信して欲しい」と伝えたのです。

それは、両親を大事にしている美和さんだからこその気遣い。相手の両親が幸せに思えない結婚ならば身を引こうという想いがあったのですね。

美和さん:彼は「子どもは縁だから、生まれなかったらふたりで行きていけばいい」と言ってくれました。でも私は「嬉しいけど、ご両親の意向を聞いてみて」と頼んだんです。年末で、ちょうど彼が毎年両親を温泉旅行に連れて行く時期だったので、その旅行のときに「付き合ってる人が居て年上なんだ。子どもはできないかもしれないけど」って報告してくれたみたい。そうしたら、彼のご両親も「そんなことはご縁だから」とおっしゃってくださって。


その後、3月にふたりで行った沖縄のパワースポット、「大石林山」で和之さんから正式にプロポーズが。

美和さん:ツアーでひと通り大石林山を見終わったあと、「もう少し歩きたい」と言われたんですが、直感派の彼は、ピンと来るプロポーズ場所を探していたみたいです。ある場所まで歩いたときに、芝生の上で「ここで休もう」と言われて。


そのとき、風がピューっと吹いてきて「気持ちいいね〜」とふたりでのんびりしていたら、彼に名前を呼ばれ、振り向いたら、どこで摘んだのか、一輪の野の花を持った彼が「僕の奥さんになってください」とプロポーズしてくれたそう。

フラワーアーティストの和之さんならではの素敵なプロポーズ♡

さかい:美和さんは何て答えたんですか?

美和さん:「はい、よろしくお願いします」、って。

そのときのお花は、押し花にして額装し、今も大切に家に飾っているとのこと。写真を見せていただいたのですが、とても素敵で、美和さんが大事にしている様子も伝わってきました。
 

42歳でプロポーズされたのは沖縄のパワースポット効果!?【晩婚さん体験談】_img1
 

実はこの、沖縄本島北部にある「大石林山」が、美和さんにとっては結婚のきっかけになった場所だといいます。

美和さん:里佳子さんと私がお互い独身だったときにパワースポットだということで訪れたんですが、ふたりともそのあと結婚してるし、仕事の転機もやって来たんです。ふたりでいろんなパワースポットに行きましたが、その中でも大石林山が転機だったということで意見が一致してるんですよ。さかいさんも絶対行ってください!

さかい:たしかに、おふたりとも40歳を超えてからの結婚を果たしていますものね。説得力あります……! 


コロナの自粛ムードが解けたら、真っ先に大石林山に向かおうと心に誓った私。

そしてもうひとつ、美和さんの結婚のきっかけになったのは、長年の実家暮らしをやめてひとり暮らしを始めたことでした。

これは美和さんのお話を伺っていた私が何となく感じて、前回のひとり暮らしを始めたお話を聞く前に、「もしかして美和さんってご実家暮らしが長かったんじゃないですか?」と聞いてみたのです。

美和さん:そうです、よくわかりましたね。ずっと実家暮らしで、5年ほど弟と暮らしましたがそのあとまた実家に戻って。兄が結婚するからということで、40を過ぎて初めてひとり暮らしを始めたんです。


以前にも書きましたが、私の周りの40代で独身の女性って、実家と仲良しだったり、実家暮らしだったりする方がすごく多いんです。実家が厳しすぎて居心地が悪かったので早くに結婚した私からすると、それはたぶん、「自分の」家族が欲しいという強い欲求がそこまで湧かないことも一因なのかなあ、と。

自分の居場所がちゃんと家庭にあるからこそ、自分の居場所がないと感じながら育った人よりは、異性や結婚に惹かれたりしないんじゃないか。これはあくまでも、私の推論ですけどね。

だからなのかどうなのか、美和さんは長年「結婚したい」と思いながらも彼氏もできなかったのに、4月にひとり暮らしを始めたら、その年の12月には結婚前提の付き合いになっていたのです。これ、ちょっとすごくないですか?

美和さん:たしかに、実家は何ひとつ不自由もないし、茨城だったのもあって、週末は都内に出るのもめんどくさくて引きこもってました。周りからも、「ひとり暮らしして本当によかったね!」と言われます(笑)。ひとり暮らしを始めてなかったら、結婚できてなかったかもしれませんね。

さかい:居心地がいいご実家を出られて、他人である旦那さんと家族になったわけですが、いかがですか?

美和さん:親はいつまでも居るわけではないので、自分の家族ができたという安心感は大きいです。一緒に居るだけで、精神的に、独身時代とは全然違います。結婚してよかったと思ってますよ。


おふたりはプロポーズの思い出の場所、大石林山で素敵な結婚式を挙げるのですが、そのお話は次回に続きます。
 

イラスト/いとうひでみ
構成/川端里恵(編集部)

 

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