こんもりと大きく茂った、金木犀の大木。SNSにアップされていた友人の投稿で、かつて住んでいた街の公園に見上げるほどの金木犀があったことを知りました。貧乏でどこかに出かけるといえば屋外ばかりだったあの頃。その公園にはよく足を運んだというのに、まるで気付いていませんでした。散歩したり、池の鳥を見たり、フリーマーケットを楽しんだりもしたのに。心細くて先行きが不安で、気持ちに余裕がなくてうつむいてばかりだったのかもしれません。20年前の秋、自分がどんな姿で歩いていたのかを想像すると、ちょっとおかしくなるのでした。
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