ミモレの瞑想連載も大変好評なモデルのSHIHOさん。2年前に生活の拠点をハワイに移したSHIHOさんが、移住を決断した理由と現在のハワイでの暮らしについて語ってくれました。

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こんにちは、SHIHOです。2年半前からハワイに暮らし始めて、コロナ以前は毎月、お仕事のために日本に帰国をしていました。


そんな生活を続けていた中、予想もしていなかった3月のロックダウンから、一度も日本に帰国できていません。今はハワイにいながら、オンラインを通じて撮影やイベント、打ち合わせなどの仕事をしています。


ハワイからみなさんとつながることが増え、「どうしてハワイに行くことになったんですか?」と聞かれることが多くなりました。そこで、今回はなぜハワイで暮らすことになったかをお話ししようと思います。

 


40歳の節目に1度リセットして、新たな人生を踏み出す

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ハワイには趣味のサーフィンで何回も訪れていたし、友だちも何人かいて、昔から縁のある場所でした。でもそれだけで移住を決めたわけではありません。


きっかけは、40歳のときに流産を経験し、改めて自分の人生やこの先どうしたいか、10年後の将来について考えてみたんです。そのときに、このままでいいのかなという思いが強いことに気づいたんです。仕事を客観的に振り返ってみて、たぶん一生懸命仕事をしていれば、10年後も今と変わらずに仕事を続けられるだろうけど、それで本当にいいのかな?って、疑問や不安が芽生え始めて。

何となく変わらない10年を過ごすよりも、新しい環境に身を置いて、新たな経験や学びをして成長したいと心のどこかで思い始めていました。素敵な50代を迎えるためにも、一度自分をリセットして、新しく生まれ変わるような気持ちで、何かに挑戦したいという思いが強くなっていったんです。

ちょうど、娘の小学校入学を機に、彼女の教育や学校選び、主人の仕事やそのタイミングもうまく合い、いろいろな選択肢の中から、人との繋がりやご縁から導かれるようにハワイに拠点を移す流れがスムーズに進みました。

移住することが決まってそれを知人に話すと、仕事の両立についてなど心配の声もありましたが、何を言われても、あの時はとにかく自分をリセットして、変わりたい!という気持ちのほうが強くて。


この思いを後押ししたのが、40歳の節目で人生の転機を選択した先人たちの経験談。ファッションデザイナーのジョルジオ・アルマーニ氏は、もともと百貨店のバイヤーとしてキャリアがあったのに、41歳のときに自身のブランドを立ち上げられたそう。みなさんもご存じのように、今年、86歳になる現在も、世界中で精力的に活躍されています。


また、日本のジュエリーブランド『AHAKH(アーカー)』の創業者・福王寺朱美さんがこのブランドを立ち上げたのも40歳のときだとか。


ほかにも40歳を節目に新たな挑戦を始めた人が多いんですよね。それを知って私も、モデルのキャリアを土台とし、何か私だからこそできるものを発信していきたいと思ったんです。もっと学びや経験を積んで、10年後にはそれを形にしたい。もし、それを始めないでこのまま何も変わらない自分を考えたら何だか怖くなっちゃって……。


一方で10年後、良くも悪くも変わっている自分を想像するとワクワクしたんですね。私の選択の基準はいつも、ワクワクするほうを選ぶこと。想像をしたときに嫌な予感がしたり、心が苦しくなることは選択しないようにしています。
今までの安定した生活から離れることに不安はあったけど、人間関係や仕事も全部捨てるわけじゃないし、それよりもプラスαを考えて、ハワイでの生活を選びました。


もちろん、移住となると私だけの問題ではありません。娘のことや主人の事情もあるけど、ちょうど家族で動けるタイミングと私の決断のタイミングが重なったのも何かの縁。日本を含め、ハワイ以外の場所も考えたんですが、そちらは“行きたい”という思いはあっても、タイミングが合わなかったり、条件が合わなかったりして……。何となく流れにまかせていたら、タイミングも条件も、ハワイという場所に行きつきました。だから、私にとってハワイは自分の意志だけでなく、強いご縁があって行きついた場所だと思っています。


未来を不安に思うより、ワクワクする未来を選ぶ

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あの時、今まで得てきたものに執着して変われていなかったら「なんで勇気を出さなかったんだろう」と、今、後悔していたかもしれません。やっぱり変わらなきゃいけないときに一歩を踏み出さないと、後で苦しくなると思うんです。


もし、みなさんが“今の状況を変えたいけど、変えるのが怖い”と不安を感じていたら、未来の変わった自分と変わらなかった自分を想像してみてください。どちらがワクワクしますか? あれもダメ、これも不安と細かいことを考えて自分に制限をかける前に、楽しいと思うことに意識を向けて、あとは流れにまかせてみてください。やらずに後悔するよりも、まずは前に進んでみるといいんじゃないのかなって。失敗したって、過去を全部捨てるわけではないのだから、もとにだって戻れると思えると前にすすめますよね。


20~30代は体力も気力もあって、仕事も子育ても夢中で頑張れたんです。でも、40代になって仕事だけではなく、家族も自分自身の人生もじっくり大事にしたいと思うようになりました。日本にいた時は、毎日が忙しくてそんなことを考える時間がなくて。ハワイへ来て、子どもと向き合える時間が増えたり、自然の中でただゆっくりする時間が増えて、自分について、そして人生について考える余裕ができて、本当によかったなと思っています。


自然に見守られて暮らす、ハワイでの満たされた毎日

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ハワイでの一日は、起きてすぐの瞑想から始まります。そして、娘を学校に送り出してから、犬の散歩をして午前中はトレーニング。午後はオンラインでミーティングや仕事をした後に娘を学校へお迎えに行って塾に送り、娘と一緒に犬の散歩へ。そして、夕食の支度。こちらに来てから、子どもや家族との時間、自分の時間、仕事の時間がとてもバランスよくとれて、毎日がとても充実しています。

何よりハワイに来てよかったことは、自然にあふれる環境で生活することで、その恩恵や癒し、感謝を身近に感じられることです。例えば、主人とケンカをしても、自然を見ているとどうでもよくなってくるし(笑)。自然のリズムって感情に振り回されてばかりの人間のリズムと違って、とても安定しているんですよね。その自然のリズムにフォーカスすると、いろんなことに振り回されず、動じなくなります。自然にいつも見守られていたり、導かれるという感覚を感じるんです。それが瞑想の感覚ととても似ているんです。自然のパワーって本当にすごい!って、いつも実感してます。


実は、うちの犬も私と同じようにハワイの自然を喜んじゃって(笑)。一年遅れで去年、ここに連れて来たんですが、ハワイで散歩をすると東京で散歩をしているときよりもすごくいきいきとしているんです。その犬が喜ぶ姿を見て、人間にとっても、犬にとっても自然のエネルギーって必要不可欠で大事なものなんだなって、改めて感じています。

次回は、私にとってのハワイの癒しスポットとハワイで出会った新しい瞑想のアイディアについてお話ししたいと思います。
 

【画像】SHIHOのハワイ生活スタイル。ドレスから水着まで
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撮影/Matt Sclarandis
取材・文/山本美和

 

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