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田村淳×青木さやかのSNS論「傷つきながら、少しずつ自分のやり方を見つけるしかない」

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青木:やりたいことだったり夢だったりは、何かに書き出すんですか?

田村:思いついたらメモ帳に書いてる。でも「夢は、人に話せるだけ話すと、実現に近づけてくれる人に出会える」っていうのが、植松さんの理論。だから思い浮かべて書くだけじゃなくて、いろんな人に会っては、「こんなことがしたい」って口にするようにしてる。

青木:本当に、たくさんの起業家とお会いになってますよね。

田村:青木も、とにかくいろんな人と話したほうがいいよ。同じ場所にいると、価値観って変わらないから。俺らって、小さい頃から他人と比べられる教育を受けてきたから、比較したりされたりすることがプログラミングされちゃってるでしょ。大人になっても、芸能界に入ってもどこかの会社に勤めても、なかなか変われない。でも、他人との比較から脱して自分の軸で行動できて、自分だけの価値観を持てるようになった人は、一番強いよね。さらにいろんな人と会って、話して、その価値観を新しくできる人が、より幸せになれるんだと思う。

青木:淳さんが、会って話を聞きたくなる、友達になりたいと思う女性って、どんな方ですか?

田村:俺の女友達は、みんな精神的に自立しているかな。自分なりのアイデアを持っていて、行動している人の価値観に触れることができると楽しい。経済的に成功してるかどうかは関係ないんだけど、そういう人って自己肯定感が強いから、結果的にガンガン成功してる。

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青木:魅力的な女性ですね。私は、本当は男性にとても甘えたいんです。だけど精神的に自立しきっているかというと微妙で、「甘える」が「依存」になりがちです。精神的に自立していて初めて、自分も相手も心地よく甘えられるようになるのかもと思ったりします。もっと親に褒められたかったなぁ(笑)。

 

田村:でも、芸能界に入ってからは、いろんな人からずいぶん褒められたんじゃない?

青木:褒められましたが、自分を認めてないから人に褒められても、と思ってましたし、本心かわからないですよ。「今日の収録、すごくよかった」と言って頂いても、その後、まったくその番組から呼ばれなかったり(笑)。誕生日ケーキだって、ものすごく売れてる時にしか出てこないんですよね。出てきて喜ばなきゃいけないのもそれはそれでストレスでしたけど、「今日、出てくるかもな」と思ってるのに出てこないのも複雑な心境ですよ。だったらウィキペディアから誕生日消せ、って言われていました(笑)。私は大変でしたよ。でも、淳さんからこうしてお会いすると、勇気が沸きます。お聞きしたことを実践しようって。

田村:読んでくれてる人たちにとっても、この対談が、行動を起こすきっかけになると嬉しいなあ。俺だって、初対面の人と会うのは少なからず緊張するけど、その人にしか語れない話を聞けたり、次に繋がったり、来なきゃよかったって思ったことは一回もないから。こういう話をすると、必ず、「淳だから、そういう人に会えるんでしょ」ってネガティブなことを言う人が出てくるんだけど、そりゃそうですよと(笑)。でも、嘆いたところで何も変わらない。だったら、あなたにとって新しい価値観を植え付けてくれる人を、あなたが探して、会いに行ったほうがいいじゃないですか。現状をヤバいと思って危機感を持ってるなら、明日にでも、勇気を振り絞って、一歩を踏み出してほしいなあ。

青木:私は一度経験したことは、そうなれると思っています。だから、自分が決めれば、私は売れると思っているんです。ただ、売れるというのも過去大変だったし苦しかった。人に頼る余裕がなかったんですね。だから、「売れすぎないほうがラクだ」って自分に言い訳して、諦めてきたところもあって。でも、犬猫の保護活動を広げようと影響力の大きい方に声をお掛けした時、交渉がうまく進まなかったんです。だったら、自分が売れたほうがよっぽど話が早いな、と。なかなか決心がつかなかったんですけど、淳さんとこうしてお会いして、もう一度“売れる”ということにチャレンジする気持ちになれました。最終的にはマイケル・ジャクソンのレベルで売れたい!

田村:いいじゃん! マイケル・ジャクソン並みの影響力を持てたら、ものすごい数の犬と猫を守れるよ。

青木:今年の年末、紅白に出ます! 犬と猫の歌をユーチューブで出したんです!

田村:曲がなくたって審査員って道もあるし、その年の人気者が出るコーナーもあるじゃん。夢は、どんどん口にしたほうがいいんだって。

青木:じゃ、木村拓哉さんと淳さんと一緒に仕事しますね。今、メモしました。

田村:青木がやりたいことを実現する日を楽しみに待ってる(笑)。

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青木さん:シャツ¥14000/TEEE、パンツ¥23000/H.A.K(HAKKA GROUP)

衣装のお問い合わせ(青木さん)/
HAKKA GROUP tel.03-3498-0722

田村淳 Atsushi Tamura
1973年生まれ、山口県出身。1993年、田村亮とお笑いコンビ「ロンドンブーツ1号2号」を結成。以降、コンビでの活躍以外にも、バラエティ番組の司会者、ラジオパーソナリティ、作家、バンド「jealkb」ボーカル、Youtubeなどで多彩な才能を発揮している。現在は慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科に在学中。

青木さやか Sayaka Aoki
1973年、愛知県出身。フリーアナウンサーとして活動、その後タレントの道へ。以降、バラエティ番組やドラマ、エッセイの執筆など幅広く活躍中。近年はYoutubeチャンネル「犬と猫とわたし達の人生の楽しみ方」などを中心に、動物の保護活動にも力を注いでいる。12月にはニール・サイモン作、三谷幸喜演出の舞台『23階の笑い』に出演。

撮影/塚田亮平
スタイリング/富田麻美(田村さん)、池戸美希子(青木さん)
ヘア&メイク/佐々木夢(田村さん)、林達朗(Paja Pati・青木さん)
取材・文/小泉咲子
構成/山崎 恵

 

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