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大草直子が考えるこれからの働き方「スタイリングディレクター」とはどんな仕事?

スタイリスト、編集者、ディレクターなどさまざまな肩書きを持っていた大草直子さんですが、11月13日に発売になる新刊『飽きる勇気 好きな2割にフォーカスする生き方』の発売を機に新しい肩書きが生まれました。今後やっていきたい仕事を包括的にあらわす「スタイリングディレクター」という肩書きです。一体どんな仕事なのか? これまでの働き方を振り返るとともに「スタイリングディレクター」という仕事について教えてもらいました。

 


服だけでなく、人、物、プロジェクトを組み合わせ、指揮するのがスタイリングディレクター


新卒で入社した出版社を5年で辞めてフリーランスになった大草さん。当初は名刺にはあえて肩書きは入れていなかったと言います。
「企画立案、スタッフィング、スタイリング、ライティング、と出版社時代に叩き込まれたすべての業務を、『点』としても、『線』としてもやろうと思っていました。なので、あえて肩書を限定せず、新人フリーランスとして、好きなように使ってもらおうと、活動を開始。
そのうちに、スタイリスト本人が前に出てメッセージを発信する『スタイリストブーム』が起き、不思議なことに独立した5年後、『スタイリスト大草直子』と呼ばれることが多くなったので、名刺の肩書もそのように。今思うと、『これから先は、さまざまなタイトルを複数持つほうが、仕事が広がる。そしてキャリアの寿命が長くなる』と感じていたからこその、フリーランスになりたての頃の決断だったように感じます」

現在は会社も立ち上げ、業務はさらに多岐にわたるといいます。それらをひと言であらわす肩書きとして名付けたのが「スタイリングディレクター」だったのです。
「『スタイリング』という言葉を広義で捉えると、整える、導く、組み合わせる――という意味もあります。服だけでなく、人と人、人と物、プロジェクトとプロジェクトを『スタイリング』し、さらに『ディレクション(制作・編集・指揮)』するお手伝いができたらと思っています」


これからの時代は自分の強みを表す「タイトル」を持つことが大事


ファッションのスタイリングやディレクションだけでなく、人と人やプロジェクトとプロジェクトなども組み合わせる「スタイリングディレクター」。この肩書きで活動したいと思うようになったのは、今後の働き方に不安を感じる後輩たちをサポートできたらと思ったこともきっかけだと言います。
「今後働いていく上で大切なのは『自分のタイトルを持ったほうがいい』ということです。それは〝部長〟や〝課長〟とか、〝編集者〟や〝スタイリスト〟というような肩書ではなくて『チーム同士をつなぐ影の立て役者』とか、『言葉を使ってファッションを紡ぐスタイリスト』みたいに、自分に見出しをつけるというイメージ。そのためには、『客観的な視点を持つ』ことが、欠かせません。
・好きなこと
・得意なこと(褒められたり、認められていること)
・お金になること
――3つのことを、ひとつずつの円として考えてみてください。それぞれが重なる部分にあなたのタイトルが隠れているはずです。好きなことは自分でわかることですが、もしかしたら、得意なことは、人から褒められたり、認められることでしか浮かび上がってこないのかもしれません。振り返れば私も、『あなたは言葉の人だから』というマディソンブルーの中山まりこさんのひと言だったり、ブログに寄せていただいたコメントや、読者の方からのコメントが、少しずつ『言葉』という部分についての自信になっていきました。

こうして、出会ってきたたくさんの人が、私の強みを見つけてくださったように、これからは私がそのお手伝いをできないかな、とも考えています。彼女たちのスキルが、しっかり社会の役に立ち、その見返りとして対価をいただけるようサポートしたり、スキルと企業をマッチングしたり……。自分を商品化して、オンリーワンの仕事やキャリアを積んでいく――そんな時代を、皆さんが軽やかに進んでいけるように、私がお手伝いできることは何なのか。そんなことを考え始める今日この頃です」

新しい肩書きは、ずっと大草さんが伝えてきている「女性たちをラクにしたい」という思いを仕事面で具現化したもの。さらに詳しい大草さんのこれからの仕事については、ぜひ新刊『飽きる勇気 好きな2割にフォーカスする生き方』をチェックしてみてください。

 

『飽きる勇気 好きな2割にフォーカスする生き方』
発売日:2020年11月13日予定
定価:本体1300円(税別)
サイズ:四六判 208ページ

飽きることも、変わることも、
自分を愛することも、全部わがままじゃない。

商品開発やイベント出演のオファーが絶えないスタイリングディレクターで、ウェブマガジンミモレのコンセプトディレクターも務める大草直子氏。時代の転換点を⾒据え、「変化することを恐れない軽やかな⽣き⽅」のコツを指南する初の生き方本をこの度刊行しました。

「今の仕事・生き方でいいのかモヤモヤしている」「いつも人と比べてしまう」「子育てに自信がない」など人生に悩むすべての人がラクに生きられるヒントが満載の一冊です。

構成・文/幸山梨奈