「犬と猫、どっちが好き?」という質問は、なぜこの世に存在するのでしょうか。だってそうですよね? 犬のあのつぶらな瞳も、愛嬌のある仕草も、べったり甘えん坊なところもかわいい。猫のあの美しい瞳も、いけずな態度も、無防備な寝顔もかわいい。きっと、筆者と同じような気持ちの人がたくさんいるはず……。そんな方に激推しなのが、松本ひで吉さんの漫画『犬と猫どっちも飼ってると毎日たのしい』です。犬と猫、どちらも飼っている作者ならではの視点ですったもんだの日常を描き、漫画を投稿したSNSは、なんと300万リツイート&1000万回いいねを達成! アニメ化もされるなど、その快進撃は止まることを知りません。そしてなんと、2020年12月27日(日)からは、松屋銀座にて展覧会イベントが開催! 話題沸騰中の本作から、抱腹絶倒のエピソードを一部抜粋してご紹介します!
見てください、この表紙。犬猫あるある描写として、的確すぎやしませんか……。本書の中でも、この犬と猫の立ち位置の違いというものが、ユーモアたっぷりに描かれます。例えば、このシーン。
お菓子の袋をあけるたびに、ダッシュでかけより、「今日こそくれるかも? ねえ、今日はくれるよね?」と潤んだ瞳でみつめてくる「犬くん」。あきらめない、へこたれない、健気なその姿に、思わず飼い主である松本さんの心も浄化されます。しかし、「猫さま」は一味違いました。
「食べたいものを食べるために、なぜ許可をとる必要がある?」といわんばかりに、菓子袋を盗み食い。翌朝そこ残っていたのは、「犬くん」が潤んだ瞳で切望したお菓子の、無残に食いちぎられた袋だけ……。松本さん、ここで一言、「ネコ、まじでこわい」。
毎日の生活で無双ぶりを見せつける「猫さま」ですが、ときに優しさを感じさせることもあるようです。ある日、松本さんが落ち込んでいると、ボールをくわえてきた「犬くん」。一緒に遊んでいるうちに、ついつい松本さんも笑顔になります。悲しいときに犬がボールをもってくるのは、「これで笑って」というつもりなのだとか……泣ける。その頃、一方の「猫さま」はというと……。
松本さんの様子をじっと見守っていた「猫さま」。「犬くん」のおかげで元気がもどったことを見届け、颯爽と姿を消すのでした……これはこれで、泣ける。
笑いと感動、ときに涙ありのエピソードがぎゅぎゅっと詰まった『犬と猫どっちも飼ってると毎日たのしい』。犬や猫と生活をともにする方には共感を、犬も猫も飼ってない方には新たな発見を与えてくれる、毎日に小さな幸せを感じさせてくれる作品です。
展覧会イベントでは、松本ひで吉先生の原稿や描きおろしイラスト、アニメ本編から厳選した「犬くんと猫さまのかわいいシーン」や貴重なアニメ資料など、思わずにやにやしながら見てしまう、かわいい展示がもりだくさん。さらに、展覧会だけでしか買えないオリジナルグッズも販売しています。年末の「笑いおさめ」、年始の「初笑い」にもぴったりのイベントを、ぜひお楽しみください!
◆会期:2020年12月27日(日)~2021年1月12日(火)
◆開場時間:午前10時〜午後8時
27日(日)、11日(祝・月)は午後7時30分、31日(木)は午後6時まで。最終日は午後5時閉場。1月1日(祝・金)は休業。
※入場は閉場の30分前まで
※日時指定制ではございません
会場混雑時にはご入場までお待ちいただく場合や整理券を配布する場合がございます。
◆入場料:一般 800円(700円)、高校生 700円(600円)、小・中学生 500円(400円)
※( )内は前売料金。前売券は、12月26日(土)まで販売。
※前売券、優先入場券はローソンチケット(L コード39555)にて販売中。
『犬と猫どっちも飼ってると毎日たのしい』①〜⑤ 発売中
著者:松本ひで吉 講談社 850円(税別)
健気にご主人さまを励ます「犬くん」。我がもの顔でパソコンのキーボードの上に鎮座する「猫さま」。人間ひとり+2匹の何気ない日常を描く、笑いあり涙ありのほっこり楽しいエッセイ漫画です。
構成/金澤英恵
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