2013年にドラマ化され、大人気を博した池井戸潤さん原作の「半沢直樹シリーズ」。7年ぶりの新作ドラマが4月からスタートする予定でしたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、放送延期に。でも、「半沢直樹」ブームが再燃していることは間違いありません。そんな中、講談社のマンガアプリ「マガポケ」で2月から異色の公式スピンオフ漫画「半沢ニャオ樹」が始まりました。え、猫!?
「半沢直樹」といえば、大銀行を舞台にした骨太な経済ドラマ。原作の小説、ドラマともに大人気を博し、その名前を一度は耳にしたことがあるはず。男たちの熾烈な出世争いや銀行内部の不正など、お硬いストーリーなのですが、「半沢ニャオ樹」は大胆にも、キャラをネコ化。舞台となるのは「ニャンニャン中央銀行」で、東京中央銀行本店、の裏の駐車場。その一角にある壁の穴を抜けたところにあるらしいです。
実は、ネコの世界にも小判等による貨幣制度が存在しており、半沢ニャオ樹は「ニャンニャン中央銀行」で働く、有能な銀行ネコ。上昇志向を秘めつつも、日々仕事に励んでいる彼を陥れようとする不穏な動きが……。という大まかなストーリーは「半沢直樹」を踏襲しています。でも、こちらはネコですから、展開は一筋縄ではいきません。
原作やドラマでおなじみの、濃い登場人物たちもしっかりネコキャラになっています。
半沢ニャオ樹は自分の身に突然降り掛かったトラブルをどう乗り越えていくのでしょうか?
な〜んて、深く考えなくても楽しめるのがこの作品のいいところ。ドラマ版「半沢直樹」の設定を猫社会にうまく持ち込みつつ、ネコ化したキャラたちのドタバタが笑いを誘います。猫であれば、憎たらしいあの上司も、超悪役の某社長もかわいく見えるかも!? 週刊モーニング「半沢直樹」でストーリーとキャラクターを把握しながらハラハラしつつ、「半沢ニャオ樹」で笑い飛ばすという“一粒で二度美味しい”コミカライズ展開なのです。
もう一つ、半沢直樹が小学4年生になる「小学生 半沢直樹くん」というスピンオフもマガポケで連載中なのですが、どちらも原作者の池井戸潤さん公認というところが驚きです。懐深いな〜。というわけで、原作者公認の遊び心たっぷりのギャグ漫画を心おきなく堪能しましょう。
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『半沢ニャオ樹(1)』
原作・企画 池井戸潤 漫画 篠丸のどか 講談社
東京中央銀行本店、の裏の駐車場。その一角にある壁の穴を抜けると、そこには猫たちの世界が広がっている。実は人間たちが知らないだけで、猫の世界にも小判等による貨幣制度が存在しているのだ! 主人公は、「ニャンニャン中央銀行」で働く有能な銀行ネコ、「半沢ニャオ樹」。上昇志向の強い彼には、上を目指すある理由があった―――。
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