タレントのアン ミカさんとともに、人生の第二ステージ「セカンドステージ」を前向きに考えていく連載です。
夫婦・親・子どもとの関係や職場の人間関係や自分自身の将来や健康など、人生の第二ステージを前にしたミモレ世代の悩みのタネは尽きません。今回はミモレ読者から寄せられたお悩みをアン ミカさんとともに考えていきます。
日常の変化を嘆くのではなく、この悩める時間を、これからの人生を前向きに舵取りしていくための準備期間に充ててみませんか?
【画像】アン ミカさんのプライベートと毎日のファッション>>
【自分の性格にまつわるお悩み】
アンミカさん、こんにちは。先日、アンミカさんが漢検のお勉強をされているという記事を拝見しました。様々なことに興味があり、しかもそれをきちんと身になる形で習得していくことがとても眩しく見えました。
というのも、私の悩みは熱中できる趣味がないことです。普段は仕事が忙しく、全然プライベートの時間がないため「自分の時間が欲しい!」と叫んでいるのですが、いざポンと予定のない休日が現れると、「何がしたいんだっけ?」となってしまい、ついSNSを眺めて1日が終わってしまいます。
友人と遊ぶことも好きだし、映画を観に行くのも好きだし、スポーツも好きだし、本を読むのも好きですが、熱中しているというほどではありません。「趣味は?」と聞かれるといつも困ってしまいます。好きなものがはっきりしている友人と話をすると、とても楽しそうで羨ましくなります。
また、趣味だけではなく、たぶん人に対してもあんまり執着がありません。人からよく「だれにでも寛大で優しいよね」と褒めてもらえるのですが、それは逆で、わたしがあまり相手に対して本気の感情で接していないからすべて許せるのです。後輩などを本気で叱っている同期を見ると、あんなに親身になれて素晴らしいと感動します。
アン ミカさん、熱中って、きっと気づいたらその渦中にいるものなのだろうとは思うのですが、どうしたら私のこの鈍感な心を動かすことができますか? 何か興味のアンテナを立てる訓練のようなものはありますか?
●このお悩みが出てきたのはいつからですか?
自覚していなかったのですが、小学生くらいのころに母親から「あんたは冷たいねえ〜」と言われたときにハッとしたのを覚えています。
●ご自身では、この悩みの原因はどこにあると感じていますか?
全然わかりません……。
●この悩みを解決してどのようになりたいですか?
何か熱中できる趣味を持ちたいというのがひとつ。あとは人に対してももっと心からぶつかっていける人間になりたいです。
(花園・33歳・会社員)
「感情的に表現する=熱中」ではないかもしれません
お悩みを寄せてくださりありがとうございます。
「優しくて寛大」と人に褒めてもらえることは素晴らしいことですし、「人に対してあまり執着がない」ことも、逆になかなかできることではないと思います。
私は、お話を聞いて個人的には、バランスが良い大人な人だと感じました。
花園さんは、“熱中”と言う言葉を、少し重いものとして捉えてはないでしょうか?
友人と遊ぶこと、映画やスポーツ、読書が好きで楽しいのなら、それで十分な気がします。むしろ、急なお休みの日に、自分が何をしたいのかわからなくなるほどお仕事に熱中されている! だから花園さんは、お仕事が好きな方なのではないかなと感じました。
お悩みを寄せて下さっているのに、こう言っては失礼かもしれませんが、これはシンプルに“性格”によるものではないでしょうか?
だれしも生まれ持った性分のようなものがあり、あなたは物事を淡々とした視点で見るのが得意な人。そう、これは特技で個性なのでは?
花園さんが憧れている“熱中”とは「エモーショナルな表現力」のことを言っているような気がします。後輩を叱っている同僚も、本当に後輩のために親身になっている場合もあるかもしれませんが、自分の考えを押し付けていると捉えることもできます。言わないと気が済まない性格の人もいますし、感情が見えることが、必ずしも本気というわけでもないですし……。
ちなみにちょっと変わった視点でお話ししますと……。
漢方養生的な見地から言うと、「五臓六腑が健やかな人は、何事にも感情的にならず、良い距離感が保てる」と言われています。また、仏教の言葉にも“中道”と言う言葉があり、対立を超えて両極の中間を歩むことが出来る実践や方法を指します。
まさに、花園さんではありませんか!
感情に支配されすぎずに、一歩引いて穏やかに物事を見ることが出来る花園さんの性格は、まさに中道を歩いているようなもので、みんなが目指す境地とも言えないでしょうか?
あなたは悩んでいますが、とても健全な心なのかもしれません!
人間、いろんな人がいて千差万別。みんながみんな「全力でぶつかっていくぞ!」という私のような性格だったら物事がなかなか進まず大変です(笑)! 周りからは「アン ミカさんはいつも全力で!」と思われていますが、そんな自分に「自我が強めだなぁ……」と、しんどさを感じることもあります。
だから私はあなたの性格に憧れます!
一歩引いてまわりを見ることができるというのは、本気でぶつかっていないのではなく、調和力やバランス力がある人と捉えているからです。
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