こんにちは。今日で仕事納めという方も先週からお休みに入ったよという方も、今年の年末はおうちでゆっくり派の方が多いでしょうか。
毎年発表しております、バタやんのベストブック!やってきましたよ〜!
今年は文庫編からまいりたいと思います。

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年末年始におすすめの文庫本【2017-2018年版】>>

年末年始におすすめの文庫本【2018-2019年版】>>

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毎年、選考基準が微妙に変わってますね……(汗)。読みたいと思ってくださった方が書店店頭ですぐに見つけられるものにしたいという思いから、今年から選考基準をこうします。
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2020年内に刊行されたものか、既刊の場合は、今年〜来年にかけて映画化・ドラマ化などの話題作、時代性を感じるものなど、「2020年の年末年始を飾るのにふさわしいベスト5」とします!
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さあ、発表にまいりましょう。

第5位は、岡田晴恵さんの『隠されたパンデミック』と『H5N1』

いきなり2冊同時紹介です。岡田晴恵さん?どこかで聞いたような?と思われたか、あの岡田さん?と思われたでしょうか。
そうです、今年の前半、ニュースで見ない日はなかった公衆衛生学者で白鴎大学教授の岡田晴恵氏。上半期のTV出演数は277回(エム・データより)で、今年の朝ドラ主演女優だった二階堂ふみさんや戸田恵梨香さんを大きく引き離して女性トップ出演回数!!

そんな岡田晴恵さんが実は10年前に小説を書いてらした。それが『隠されたパンデミック』と『H5N1』です。

『隠されたパンデミック』は、新型インフルエンザのワクチン不足を引き起こした厚生省の対策不備と政府の隠匿体質と戦うウイルス学者・永谷綾を主人公にしたフィクション。

『H5N1』は、ある南の島で発声した強毒性新型インフルエンザが、商社マンを通じて日本へ上陸。対応に追われ疲弊していく医療機関と政府の杜撰な対応が描かれます。いずれも新型インフルエンザの世界的大流行発生の危機と啓蒙のために書かれた小説なのだそう。

どちらも今の日本と世界を予言したようであり、強毒性と弱毒性のウイルスの違いや政府の対策の遅れによる爆発的な感染拡大など、専門用語や感染のメカニズムがわかりやすく「なるほど、岡田先生が引っ張りだこになるわけだわ」と思いました。

まだみんな「日本はたいしたことないんじゃないの?」くらいに半信半疑だった頃から、危機意識の啓蒙を続けた岡田さんの功績は大きいと思いました。Go To施策など政府が経済活動推進モードへ動き始めた頃からか、姿をTVでお見かけしなくなったのは、この小説にあるような大きな力が働いているのではないかと勘繰ってしまうのでした。

第4位は山内マリコさんの『あの子は貴族』

『あの子は貴族』山内マリコ(著) 東京生まれの箱入り娘、榛原華子と地方生まれ東京在住OL、時岡美紀。一人の男性を通じて出逢った二人は……。


地方出身者から見た東京。そしてシスターフッド(女バディもの)と、山内マリコさんの「原点にして傑作!」とありきたりな言い方をすればそうなってしまうけれど、ほんとそれ!山内さんの小説の中でも一番好きかも。

映画『あの子は貴族』は2021年2月26日よりロードショーで、ご本人も大満足の傑作とのこと。恋人と別れ、30歳までに結婚をと焦って婚活に勤しむお嬢の華子を門脇麦さんが、地方から出てきてファッション系のアプリの会社で働く美紀を水原希子さんが演じます。
逆でもあり得たな〜、私のイメージは逆だったな〜と思ったんですが、そこもまた楽しみです。

「女の人って、女同士で仲良くできないようにされてるんだよ」
など、鋭い金言がいっぱい。

文庫の解説を雨宮まみさん「私たちは何を持っていて、何が欲しいのか?」というタイトルで、山内マリコさんが小説で何を描いているのかを鮮やかに解説してくれています。こちらを読むだけでも文庫版を買う価値があると思いました。

さてさて次ページは、3位〜1位の発表です。

 
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