ワクチン接種中の筆者

私は今、ニューヨークのセントラルパークの近くにある病院で医師として仕事をしています。日常的に新型コロナウイルスの感染者と接する立場にあるため、ワクチンを優先的に接種する機会をいただきました。

日本では、2月中にも医療従事者から接種が始まる計画のようですが、接種を経験した立場から一足先に、こちらでワクチン接種の経験をお伝えしたいと思います。

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【質問1】どのような手順でワクチン接種を受けるのですか?


ワクチン接種の手順はインフルエンザのワクチンなどと大差はありません。簡単な問診を受けた後、上腕を露出させ、腕の外側の筋肉の出っ張っている場所を消毒されて、そこに針を刺されます。薬液は約0.5mlと非常に少なく、針を刺したらほんの数秒で終わりです。

その後、15分ほどアレルギー反応が見られないかの様子観察が行われます。万が一アレルギー反応が見られた場合にはすぐにその場で対処ができるからです。何もなければ、そのまま帰宅が可能です。

接種当日は他のワクチンと同様、飲酒や入浴、激しい運動などは避けた方が良いと思いますが、それ以外は普段通りに生活することが可能です。


【質問2】ワクチン接種は筋肉注射ですか?皮下注射ですか?


新型コロナウイルスのワクチンは筋肉注射で行われています。日本では歴史的な背景もあってインフルエンザのワクチンが皮下注射で行われている、やや特殊な国ですが、他の多くの先進国ではインフルエンザのワクチンも筋肉注射で行われています。

まだ日本でどのような形で接種が行われるのかは分かりませんが、一般的には皮下注射よりも筋肉注射の方が痛みは少ないと言われており、多くの国では筋肉注射が当たり前になっています。

針も非常に細いものを使うので、仮に筋肉注射で行われるとすれば、あまり強い痛みの心配はないでしょう。


【質問3】どんな感覚でしたか?


私の場合、針の感覚すらあまりわからないうちに終わってしまいました。10名ほどの同僚にも話を聞きましたが、みな同様の感覚だったようです。皮下注射と異なり、筋肉の中はスペースもたくさんあるので、ワクチンの薬液が入るときに皮膚が引き伸ばされるような痛みがないのです。

ワクチン接種した後は、1日目から2日目に軽い左肩の肩こりのような違和感がありましたが、痛みとは呼べない程度のものです。これは筋肉注射を受けたことがある方なら分かると思います。

接種からすでに1週間以上が経過しましたが、今のところ特に体調の変化なく過ごせています。左腕の違和感も2〜3日で全くなくなりました。

 

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