バイデン新大統領もきつ音で苦しんだ時代が

「光はある」と語った22歳の若き詩人アマンダ・ゴーマンと新大統領との意外な共通点_img0
就任式で宣誓をするジョー・バイデン新大統領。彼もまた長い間、人前で話すことに悩みを抱えてきた人だった。隣に立つのは新ファースト・レディのジル・バイデン。アマンダをこの大役に推薦したのは、教育者でもあるジルだったという。photo/mccv / shutterstock.com

実は新しく大統領となったジョー・バイデンも子供の頃からきつ音に苦しんできた人。彼もまた、詩を朗読することで困難を克服してきたと自伝で語っています。スピーチ力が重要視されるアメリカにおいて、人前で話すことが苦手だったバイデン大統領とアマンダ。そんな二人が、この日共に大きな舞台で素晴らしいスピーチを披露したことは、同じ悩みを持つ多くの人たちを勇気づけることでしょう。

 

気になる彼女の今後の活動は、初の詩集『The Hill We Climb』と詩の絵本『Change Sings: A Children's Anthem』が出版になること。どちらも発売は2021年9月の予定にもかかわらず、就任式が終わった直後、アメリカのアマゾンではベストセラーに躍り出たのだから、もしかしたら発売が急遽早まることもありうるかも? いずれにせよ、人々の彼女への期待がよく表れています。2021年、アマンダ・ゴーマンの存在は人々が「詩の持つパワー」に改めて気づくきっかけになるに違いありません。

「光はある」と語った22歳の若き詩人アマンダ・ゴーマンと新大統領との意外な共通点_img1
アメリカで今秋出版予定のアマンダ・ゴーマンの新作絵本『Change Sings: A Children's Anthem』。イラストは、ニューヨーク・タイムズのベストセラーイラストレーター・ロレン・ロング。Publisher: Viking Books for Young Readers

「The Hill We Climb(私たちがのぼる丘)」アマンダ・ゴーマン (一部抜粋。全訳はクーリエ・ジャポンのこちらの記事から読めます。Translation by Yuki Fukaya / COURRiER Japon)

When day comes we step out of the shade,
aflame and unafraid
The new dawn blooms as we free it
For there is always light,
if only we're brave enough to see it
If only we're brave enough to be it

日が昇ると、私たちはその陰を飛び出す──紅潮して、恐れずに。
新しい夜明けが花開く、私たちがそれを解き放つ。
そこにいつも光はあるのだ──
私たちにそれを見ようとする勇気さえあれば。
私たちがそれになろうとする勇気さえあれば。

 
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