では、コロナ禍で自身の今後のキャリアを考えるにあたって、どんな視点を大切にしていったらいいのでしょう?私たちがお伝えしているのは以下の3つです。
①やりたいことは小さく始めてみよう!
まず1つ目は「やりたいことは小さく始めてみる」こと。「スモールステップで」ということです。
オンラインキャリア相談では、会社員の方のフリーランス転向のご相談も非常に多いです。私が理事を務めるフリーランス協会のアンケートでもコロナ前後で会社員の方の独立や副業に関する興味関心が大幅にアップしています。
しかし、今は新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり市況感は先行き不透明なのも事実です。いきなり会社を辞めるのはリスクにもなります。ですから最初から大きな変化を起こすのではなく、「やりたいことへの近づき方」を少しずつ考えたり実行に移したりする時間としてとらえてみてはどうでしょうか?
たとえば副業の形でまずはトライするのは一つの手ですし、副業禁止の会社なのでしたらボランティア(プロボノ)でやってみるのも手ですね。私自身、キャリアカウンセラー資格を取得した際はまずはボランティアで友人や知人のキャリア相談にのることから始めていました。また、別の団体でのボランティアでの広報や営業の経験が、独立したあとに非常に役にたちました。
②自分の強みを棚卸ししよう!
2つ目はコロナ禍の今だからこそ、一度立ち止まって自分の強みを棚卸ししてみることです。転職するにしろ、独立や副業をするにしろ、ご自身の強みに気づき、言語化しておくことはとても重要です。
ただ「強み」と言ったときにありがちなのが、「語学力」とか「マーケティング経験」などのテクニカルなスキルだけを強みとして認識しがちだということです。テクニカルな側面だけではなく、ぜひ「ポータブルスキル」にも目を向けていただきたいのです。
「ポータブルスキル」とは、言葉通り業種や職種が変わっても「持ち運び可能な能力」のことです。仕事の仕方において「課題を明らかにする」「計画を立てる」「実行する」ーーなどは明らかなポータブルスキルです。
たとえば新しい部署やチームを立ち上げた経験やイベントを企画・運営した経験など、社会人として何年も仕事をしてきた方なら、お持ちの方は多いと思います。何もないところから形にできる企画力や実行力、周囲との関係構築力…こうしたものもポータブルスキルにあたります。日頃の仕事を通じて知らず知らずのうちにつちかっている力が多いのであらためて見直してみるといいですね。
強みの棚卸しこそ、ぜひキャリアカウンセラーに相談していただきたい領域です。弊社のものに限らず今はオンラインでキャリア相談できるサービスが増えています。ぜひ活用されてみてください。
③周囲を巻き込むことを意識しよう!
最後に意識したいのが「周囲の巻き込み」です。オンラインキャリア相談のご利用者のお話を聞いていると、ご自身で抱え込みがちな方が非常に多いのも特徴的です。
ある程度年齢を重ねた女性の場合、ご自身の体調はもちろん、ご家族のことなど生活面でもたくさんのことを抱えていらっしゃいます。また、仕事上では昇進や昇格など新たなチャレンジにめぐまれる時期でもあります。
決してご自身だけで抱え込まず、専門家や先輩、友人、知人など周囲を頼ることを意識してみてください。仕事上の悩みは◯◯さんに、育児の悩みは◯◯さんに、などのように相談先が複数あると心強いですね。
いまモヤモヤしているということは何かしら行動を起こす時期に来ていることはたしかです。コロナ禍での変化が精神的にしんどいこともあるとは思います。だからこそ自分ひとりでは抱え込まず専門家のアドバイスを受けたり、周囲の信頼できる方に話を聞いてみたり……。スモールステップでできることから始めて、将来への準備期間にあててみてはいかがでしょうか?
前回記事「問い合わせ殺到のオンライン経理!テレワークの浸透で進む得意を活かす新しい働き方」はこちら>>
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