コロナ禍で女性たちのキャリア意識に変化が生まれています。私が共同代表を務めるWaris(ワリス)では女性のためのオンラインキャリア相談サービス「Warisキャリアエール」を運営しているのですが、こちらの利用者数が前年同期比で2倍以上にまで増えているのです。年齢は40代が半数以上を占めており、会社員の方からのご相談が6割以上です。

ライフもキャリアも積み上げたものがある40代があえてキャリア相談を利用するというのは、非常に特徴的なように感じます。

「今のままの働き方でいいのだろうか?」
「今のままの会社でいいのだろうか?」

ご相談の特徴としては、こうした本質的な問いに直面している方が多いようです。コロナ禍のような大きな社会的な脅威が生まれたことで、仕事も生活も変化を余儀なくされてしまい、その中で一度立ち止まって考えたい女性が増えています。

 

実は私も思い当たるところがあります。私が会社員を辞めてフリーランスになったのは2012年。直接のきっかけは前年の東日本大震災でした。震災当時、私は都内にいたので、決して大きく罹災したわけではなかったのですが、それでも自身の今後の人生を深く考えざるをえませんでした。そのすえに「後悔のない人生を歩みたい」という気持ちが高まって、以前から興味のあった「女性がイキイキ働き続けることを直接的に支援すること」に一歩踏み出す決心がつき、その後の準備期間をへて独立することになりました。

 

今回はテレワークの影響もあって、物理的にも今後のキャリアを考える時間がみなさんの中に生まれているようです。

 
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