2月7日に開催された、全米最大のスポーツの祭典、スーパーボウル。アメリカで最も視聴率が高いテレビ番組であり、その視聴者率はアメリカの全人口の40%、約1億人。番組の合間に流れるCMは30秒で6億円近くにもなるため、毎回大手企業がこのときにしか放送されないスペシャルな映像を制作することでも有名です。日本でもひと昔前の景気がいい時代には、年が変わった瞬間の元日にしか放送されないCMがあったと記憶していますが、あんな感じでしょうか。

それゆえ、かつての大晦日の紅白ばりにみんな放送を楽しみにしていて、その日は家族や友人たちと集まりワイワイガヤガヤとスーパーボウル観戦をするのですが、CMも含めて楽しみのひとつ。

そして今年は、1990年に上映され大ヒットした映画『シザーハンズ』がキャデラックのCMで復活! かつてジョニデが演じた、手が鋭利なハサミに生まれついたエドワード・シザーハンズの息子エドガー役を演じたのはあの、ティモシー・シャラメ。手がハサミのため触るものみな切り刻んでしまい、愛する者には触れられない〝シザーハンズ(ハサミ人間)〟の憂い漂う哀愁の表情と不健康そうなムードと少しオタクっぽい動きはたしかにティモシーにぴったり。このキャスティング考えた人、天才か!

 
「これは両手がハサミの男の子の物語。違う、あの人のことではない」。そんなナレーションから始まる90秒のコマーシャル映像。映画の世界観を見事に再現しつつウィットも効いていて、最高。これはティモシーの正しい使い方(笑)。


しかも、ティモシーはジョニデの愛娘であるリリー・ローズ=デップの元彼でもあり、そんな背景も相まってじわじわ来るこの映像。ティモシーの母親役は、『シザーハンズ』でジョニデの恋人キム役だったウィノナ・ライダーが再演しており、懐かしさにファンは歓喜。

 


CMの内容は、心優しいエドガーがハサミの手を持つことで日常生活で悪戦苦闘し、そんな息子に母親のキムが、キャデラックの最新モデル、リリックという完全電動SUVを贈る、というもの。この車、ハサミの手でもスイッチを押すだけで高速道路での完全ハンズフリー運転支援システムが作動、エドガーでもラクラク運転できるという優れもの。運転に自信がないため永遠のペーパードライバーである私も、これならイケるかも……!と、思わず欲しくなってしまったので、さすがは30秒6億円のCMの威力はすごい。

ちなみに、ティモシーにはかつてジョニデが演じた『チャーリーとチョコレート工場の秘密』のウィリー・ウォンカを演じるという噂もあるのですが、言われてみれば、ジョニデの立ち位置の継承者として、若手俳優でティモシー以上にそれがハマる人物っていないかも。かっこいいけどちょっとオタクっぽさというか陰があって個性的なセンスがあって、さらにカリスマオーラと「普通ではない」キャラを演じられる演技力、これらを兼ね備えている稀有な存在ですものね。

写真:Splash/アフロ

願わくば、ジョニデのように女性で身をもち崩すことなく、このままスター街道を爆進して行って欲しい。そしてできれば、リリー・ローズと復縁して、ハリウッド一の美男美女ヤングカップルに君臨してくれないかな〜、と、彼の一ファンである私は、勝手な妄想を膨らませるのでした。


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