加谷:ですから、西園寺さんのような初心者の場合、はじめからハイリスク・ハイリターンの商品には手を出さないほうがいいでしょう。投資する以上、リスクがゼロというわけにはいかないことを理解したうえで、比較的リスクの低い方法として、日経平均やダウ平均に連動するインデックス商品を長期で積み立てる、というのが最も安全な方法です。できるだけ手数料の安いインデックス型の投資信託を選ぶといいでしょう。この範囲にとどめておけば、日本経済や世界経済以上の打撃は絶対に受けませんから。
西園寺:でも、コロナショックのようなことが起こると、そもそも世界経済が大きな打撃を受けますよね。株価も下がっていました。
加谷:ええ、一時的に株価は下落しました。でも、投資商品の選び方を大きく間違っていなければ、長い目で見ると大した影響はありません。ある程度の期間、例えば20〜30年という時間軸で見ると、たいていの場合、その間にものすごい不景気とバブルの両方があるのは自然なことです。つまり、不景気で一時的に下がった株価も、いずれ景気が回復して元に戻るのです。
ただ、現実問題として、あまりタチのよろしくない商品を押しつけられると、不景気のとき、本来であれば資産の目減りが1割で済むはずだったところが、4割も5割も損してしまうというケースもあります。
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