――写真家ではない髙際さんが、なぜ写真集を出版することに?

「元々は自費出版でもいいかなと思っていたのですが、当時お仕事をしていたファッション誌の方にリトルモアという出版社の方を紹介していただきました。今でこそ動物の写真集は沢山ありますが、当時うさぎだけを撮った写真集は珍しくて、本当に売れるの?なんて言われましたが(笑)、あれよあれよという間に出版が決まりました。発売当初は、『ELLE』や『FIGARO』のファッション誌なども取り上げてくれて」(髙際さん)

趣味の延長で始めたうさぎの写真で写真集を出せるというのも、出版業界に顔の広い髙際さんならでは!写真集の発売後も、アパレルブランド「ミュベール」とピーターラビットのコラボイベントや、ギンザシックスで写真展を行うなど、写真家としての活動も継続されている髙際さん。作品展に作品を出す場合は、額装の色にもこだわっているそうで……。

 


「写真展では、写真を引き伸ばして額装まで行うのですが、ミュベール×ピーターラビットの時は、モノクロ写真に黒の額装でよりアーティステックに、ギンザシックスでは一般のお客様向けにカラー写真でナチュラルな木の額装を使用しました。額装でイメージがガラッと変わるんです。実際に写真を購入した方からは、うさぎの写真を見ると和む、うさぎのイメージが変わった、と言っていただけて嬉しかったです」(髙際さん)

写真展でも人気だったという3枚つづりの作品。「グラスと格闘」/¥38500

「パサージュキキ」のサイトで扱う写真は、モノクロとカラーの2種類で、それぞれすっきりとした黒の額装が印象的です。ご自宅に写真を飾ってみたい、という方におすすめの取り入れ方をうかがいました。


――自宅に写真を飾る際のポイントは?

「私自身も写真が好きで、蜷川実花さんや今城純さんなど、色々なテイストの写真家さんの作品を購入して、お部屋ごとにテーマを決めて飾っています。賃貸物件などで壁打ちできない場合は、本棚に入るくらいの小さいサイズを選ぶのがおすすめ。スペースがなくても楽しめます。うさぎを飼うこともとても楽しいですが、写真で見るとまた違った可愛さがあります。さまざまな事情で動物を飼えないという方にも、写真で楽しんでいただきたいです」